初々しい花嫁さん
どうぞ、顔を見てやって下さいと
ベールを上げてくれた。 不思議にも
飛び入りの結婚披露宴で
但し、お腹はお茶でガボガボ
とにかく、カラーは派手派手 衣装はカラーパレットのように
いろとりどり

 カラチで宿泊していたインターコンチネンタルホテルで、はからずも結婚式に偶然出くわした。何でも体当たりで見てやろうの絶好のチャンスとばかり写真を撮り始めた。
何処の国でも結婚式は本人達や家族にとって、人生のハイライトである。パキスタンは豊かな国とは言えないが、やはり結婚式は華やかに取り行われる。

 同国一流ホテルでの挙式は相当のお金持ちでなければ出来ない。このファミリーもそうであろう。お客はやたらに多い。招待されたのか、飛び入りなのか分からないが。

 私は、物珍しさから写真を撮っていると、珍しいゲスト大歓迎とばかりに腕を捕まれて会場の中へ連れていかれた。
しかも花嫁の直ぐ近くに座らされて食べ物や飲み物を次々と運んできて、さーどんどんやってくれと。衣装も顔立ちも異なる他国の珍客をもてなし、祝って貰おうということらしい。

 花嫁の側に座っていると、母親から花嫁の顔を見てやってくれと言われる。通常かかる国では、花嫁は完全に花婿に引き渡されるまでは、顔をベールのような飾りで隠して見せず、結婚式が終了し、全てが終わってから顔を一般の人に見せる慣わしである。これにはビックリしたが、私は知っている限りの英語で花嫁をほめ称えた。

 おかげでますます食べ物、飲み物をすすめられ、すっかりお腹が膨らんでしまった。加えて砂糖たっぷりの甘いミルクティーでお腹がガボガボになった。

ちなみにイスラム教の同国では、アルコール類は一切出ない。
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