アフリカの大地に沈む夕陽

アフリカ大陸でも、特異な景観を持つ”サバンナ地帯”は、豊かな草原と、ほど良い樹木に恵まれ、野生動物たちの宝庫である。

赤道直下や、それに近いところに位置するため、昼間は非常に暑いが、夜の帳が降りる頃には、気温はぐんぐんと下がる。

動物たちは、ここで一息つき、夜の休息にはいるのである。

一方、アフリカの大地は、昼間の”サファリー”で見ていた広大な緑のサバンナの風景が、日が傾くにつれ、黒い大地に、その姿を変えていく。

大きく、真っ赤な太陽が黒い地平線に近づくと、あたりの風景は一変する。

何もない黒い大地。 横一直線の長い地平線。 赤くグラデーションに染まった空。 地平線にたつ、たった一本のアフリカの木が寂しげに見える。
その境に、夕陽が静かに ”沈んでいく”。

昼間の「サファリー」で見てきた、動物たちの、楽園と熾烈な生存競争や葛藤の世界から、全く別の世界へ移ってしまう。

一度は、全てを暗闇が覆い隠してしまい、 明日、また昇ってくる太陽に、明日の運命を託すかのように・・・

  ” アフリカの落日 ”にはそんな意味があるのだろうか・・・
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