ラリーのゴールは2本の不思議な大木
根っこを上にして逆さまに生えている
精霊が住むというバオバブの樹
砂漠を爆走する

毎年元旦にパリをスタートして、フランスから地中海を渡ってアフリカに上陸し、サハラ砂漠を縦横に走りモロッコ、モーリタニア、マリーあたりの砂漠、土漠、ブッシュを走り抜け、最後にセネガルのダカールをゴールとするパリ・ダカールラリーは世界で最過酷、最長のラリーとして、つとに有名なものである。

期間は約20日間、距離は約12,000km前後、コースは毎年少しずつ変わるが、基本的には砂漠ラリーである。

車種は四輪駆動車、オートバイ、トラック等の分野があるが細かいカテゴリーに分かれている。

毎年死者が出るラリーとしても知られている。

ちなみに主催者はフランス人で、もっぱらかつてのフランス植民地をコースとしている。
上の地図のDAKARのうえの模様は、このあたりに住む”砂漠の戦士トワレグ族”をデザインしたもの。
フランス勢は宗主国フランスの面子にかけて毎回優勝を必死に勝ち取ろうとしている。
日本勢としては、三菱パジェロが優勝か準優勝でフランスのルノー、プジョーやシトロエンと死闘を展開している。

2001年はルノーに競り勝ちパジェロが総合優勝と第2位のワン・ツー・フィニッシュを勝ち取った

正月のTV特番で砂塵を大きく巻き上げて疾走する各車の姿や、ダカールゴール後の海岸でのウイニングラン(勝利走行)を見るのでゴールはダカール海岸と思っている人が多いと思うが、実はそうではなく、海岸ではなくて、ダカール郊外の上の写真の所がゴールです。

大木の隣に「バラ色の湖」と呼ばれるバラ色の水をたたえた湖があり、そこがゴールなのです。
英語でrose lake(フランス式にはLac Rose)

ちなみに、冷やして飲むバラ色のワインのロゼは、ばらのROSEのローマ字読みです。

バオバブの樹(上の写真)伝説
バオバブの樹は大木でその高さは天までとどく程高くなり、人々や木々をバカにして、天の神をも恐れぬほど高慢となったので、これを諫めるため神は、根っこを上にして逆さまに植替えられた。

反省したバオバブは根っこの枝に沢山の堅い実をつけ、人々に報いている。 かたい実は割って種を囲っている白い粉のかたまりをなめる。

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