この人は日本人に見えませんか? フィリッピン人ですか |
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入国後、バッテリーパークで 右後方背景は自由の女神 |
ケネディー空港 |
ニューヨークへ来る前のアフリカ地域での旅はかなり長く、顔は真っ黒に日焼けしていた。 私の搭乗したアフリカ航空の飛行機はハラハラしながらも、大西洋を越えて無事ニューヨークのケネディー空港へ着陸した。 早速入国審査を受けるべく、「イミグレーション」へ行った。 長い行列が出来ていた。乗ってきたアフリカ航空の黒人の乗客も沢山並んでいる。私もその列に並んだ。 アメリカは世界中の人種がやってくるところ。 入国審査官は不審者や不審行動に厳重に目を光らせている。 審査官は黒人や発展途上国の人達には、タップリと書類や目的、期間、就労するのか、滞在場所は、知り合いは、いつ出国するのか等々根堀り、葉堀り問いただしている。 |
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私の番が来た。 私はパスポート、ビザ、入国カード、等必要書類を整え審査官の前にスット差し出した。 ところが、ここでひと騒動。(本来、全く問題ないはずなのに) |
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まず、国籍を聞かれた。 当然「ジャパニーズ」 とこが驚いたことに、審査官曰く「You are Filipino」 びっくりして、「No! I am japanese」。 ここからトラブル発生。 (審査官)私は日本人を知っている。日本人はそんな真っ黒い顔をしていない。お前はフィリッピン人に違いない。 (私)違う。顔が黒いのはアフリカに長く滞在して日焼けしたんだ。 (審査官)お前はどこのエヤーラインで来たんだ。 (私)アフリカ航空だ。 (審査官)そらみろ。日本人は大西洋を越すのに、黒人のそんな飛行機に乗らない。やっぱり、おかしい。大体日本人がニューヨークに来るのにアフリカのセネガル経由で来るのがおかしい。 (私)何を言うんだ。どこのエヤーラインに乗ろうと私の勝手だ。私の都合で旅をしているんだ。 貴方の問題ではない。 目の前のパスポートを見ろ。 日本国政府が発行した日本人パスポートがあるではないか。 アメリカのビザもある。全く何の問題ない。「No problem」だ。 (審査官)それは、こっちが言うせりふだ。 どうもこのパスポートをよくチェックする必要がある。(別の係官を呼んでどこかに電話をかけてパスポートのチェックを始めた) その間、日本からの航空券とこれから先の航空券を見せろとか、何処のホテルに泊まるんだとか、訪問先は何処だとか、知り合いはいるかとか、あらゆることを質問した。 どうやら私がフィリッピン人で偽造パスポートで入国し、アメリカで、不法滞在の上、不法就労しようとしていると思ったようだ。 ようやく、パスポートが本物であることが確認でき、入国審査官はくやしそうに、しぶしぶ「OK」を出した。 全く余計な手間を掛けさせられた。(相手も紛らわしい奴が来て余計な手間がかかったと思ったことだろうが。) |
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真っ黒に日焼けした顔のおかげで、入国審査で随分手間取った。おかげで、このあと空港へ迎えに来ている人との待ち合わせがうまくいかず、またまたトラブル発生。 出迎え人は私の顔を知らないので、私は例により、胸に黄色いハンカチを入れることにしたが、空港ビルを出るまでに時間がかかってしまったことと、セネガルから同じ時間帯に到着する欧州系のエヤーラインがあり、日本人だから当然その飛行機で来るものと思って、そこのターミナルで待っていたが、あいにく、それが別のターミナルであったという。 あまりに、出てくるのが遅いので、念のためアフリカ系のエヤーラインのターミナルへ探しに来たところ、偶然私を発見したという。 もー!日焼けのため、散々な目にあったというと 「それは、日本人がそんなに日焼けし真っ黒い顔をして、しかもアフリカの飛行機で来るから、審査官が勘違いしたんだ。 日本人はアメリカへ来るときは、そんなことは、しない方がいい」 という。 そうかな〜。 |
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