大和田は面白い「歴史・文化・自然とのふれあい」
(4)ユニークな大和田宿: A東久邇宮殿下の別邸跡の澤田茶屋 |
国道296号、通称成田街道と県道262号、通称幕張通りの交差点に市役所入り口の案内が見える。左に入ると八千代市役所から村上・萱田方面、右側は八千代台方面に通じる。大和田宿は大和田村と萱田村からなっており、絵図などは大和田宿・萱田宿と別々にあるよう書かれた物があるがこのためである。 この宿場が成田街道のほぼ中間にあることはすでに述べたとおうりである。成田詣での人達は三泊四日の行程で往復し、その一宿場として賑わいを見せていたが、何時ごろから宿場の形を整えたかわからない。 伝承として、千葉氏の一族が小田原城の落城を機に引きこもったものを、徳川家康の命で大和田の町たてをさせたという。また萱田町は佐倉城主となった土井利勝が佐倉道を整備したときに、萱田村の一部が大和田の東側に続いて移り宿駅となったと言われている。 この交差点の2件目に沢田屋の立派な和風の建物が有る(左写真)。これは戦後最初の首相を務めた東久邇宮殿下の別邸である。昭和初期に市川市内にたてたものを、現店主の祖父が買い取り昭和39年移築した建物である。この由緒ある建物の感じを壊さずにできる店として、平成11年2月に日埋そばやの「さわ田茶屋」を開いた。この家の前に、高さ41cmの無縁塔があり、」正面に「無縁法界塔」、脇に「文久酉年(1861)1月吉日」「大和田両内中」などの銘がある。沢田家では「祭りを絶やさないようにとの言い伝えのみで詳しいことは解からない」という。 |