■ 2005年05月 3日 ■ <本>花郎藤子『Wild Flower』

あぶない放課後シリーズの五冊目。学園BLのパロディと作者が当初語っていたのとは大違いで、伏線を山ほど仕込んで、登場人物ひとりひとりの(というより、カップルそれぞれの)描写を重ねていく構造が明らかになってきた。・・・・というところで、中断している。この本が出版されたのが1999年で、以後続編は出ていない模様。ああ、もったいない。水見と深代、いずみちゃんと久賀のその後はどうなったんだ。電脳クラブはいったい何をたくらんでいるんだ。まあ、『黒羽と鵙目』の続きが出ているだけで満足するべきかもしれないけれど。
『Wild Flower』は東野の話。これまでの四冊で、いささか唐突な登場の仕方とひねった性格で違和感のあった東野の背景が明らかになったことで、これまでのいろんなエピソードが収まるところに収まったという感じ。しかし、大事にされていた子供がポリオワクチンを接種してなかったのか?とか、両親の豹変ぶりがあまりに非現実的というところが気になる。そういうところは甘いかもしれないが、それを補って余りある重さももっている本。ラブシーンはほんの数ページなのに、上手いよ、花郎さんは。

投稿者 SOKE : 2005年05月03日 22:10
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