■ 2005年02月21日 ■ <本>剛しいら『人のかたち』

イラスト;小笠原宇紀 (Arles novels ) ワンツ−マガジン社 2005/01出版
新創刊のレーベルの最初の本らしい。BLのノベルスは売れるのか?新しいレーベルがたくさん出ているような気がするけれど。でもこの本をどういう風に売ろうとしているのか、ちょっとわからないなあ。表紙とか口絵とか裏表紙のあらすじが、本編の内容のどうでもいいところを切り取ってるんですけれど。メインの話をわざと外してるような感じ。いかにもBLな表紙の方がレジに出しにくいんだけれどね。本文の字間も間延びしていて読みにくいし・・・
話は二重構造になっている。たぶんシリーズ化されると思うけれど、レギュラーメンバーは四人。人形師の立松。立松の家で下働きをする三次。三次を立松の所に連れてきた口入屋の才蔵。口上師の留。立松は生人形(いきにんぎょう)を作る。生人形というのは、江戸末期から昭和初期にかけて、実際あった事件を人形劇に仕立てて見せるというもの。立松は刃傷沙汰があったと聞くと、誰よりも早く現場に駆けつけて、死体を見る。彼らが何故殺されたのか、一体何を思っていたのか。見て感じて考えて調べて、人形を作る。
三次が立松のところで働き始めてすぐに、吉原で女郎と陰間が殺された。女郎は苦悶の表情を浮かべていたが陰間の方は穏やかな表情をしていた。殺したのはエゲレス人の領事だという。三人の間に何があったのか・・・・立松は陰間が着ていた着物を手に入れて三次に着せた。陰間の衣装をまとった三次は、持ち主の言葉を語り始める。
殺された陰間も口入屋の才蔵ももとは武士だった。明治になって、生きるために彼らは身を落としたのだった。立松は飄々としながらも、殺された者の思いを受け止めて人形の中に封じる。だから彼の作る人形はまるで生きているかのように語りかけるのだ。
という話でした。立松の人形が現代まで残って、そして・・・というエピローグはちょっと余計だったかな。私はこの話を読んで、山田さんの『水と器』を思い出しましたよ。

剛しいらブックガイド

投稿者 SOKE : 2005年02月21日 09:10
コメント
■ Posted by: 由比 : 2005年02月21日 12:38

「日経キャラクターズ」という隔月刊の、これはギョーカイ誌なのかな?…があるのですが、
この2月1日に発売された号に、BL人気と売る側の戦略…のような特集が載ってます。

歴史とか主要作品とかがゲームも含めてカタログ的に分析されている。
ニーズの変化とか売る側の論理とかが少しわかります。

こういうのでお勉強するのが良いのかどうかわかりませんが(外からこうやって分析したのを読んで私なんかが納得してしまうと、それは違う!という指摘を受けるのかも…とは思ってる)。

■ Posted by: SOKE : 2005年02月21日 14:29

もし、書店に売ってるようなら立ち読みしてみます。
そうねえ、今のところ私は、全体の分析より作品を味わう方を優先したいみたい。データを溜め込んだら、また勝手にいろんなことを語りたくなるかも。まだまだ足りない。剛さんておもしろいよ。一番好きな文章を書く人の底がまだ見えなくて。
このジャンル全体への興味につながるかどうかはこれから。

■ Posted by: 無幾庵 : 2005年02月21日 16:32

私、それ買いました。
新聞で新発売の広告が出た次の日に。
大分、前です。
ガンダムSEEDデスティニーが特集で、他にもBLをはじめ、おもしろそうな記事があったので。
どっちかいうと、全く部外者からの所見という感じを受けました。
BLってどういうものかという基礎知識の欲しい人にはいいのではないかと。(←私)
既にどっぷり漬かっている向きには不要でしょって気も・・・。
個人的には、基礎知識の用語説明で息子と二人、笑い転げました。(いや、あまりにも基礎なので――息子ですら「こんなこと知ってるよー」と言うようなこと)

■ Posted by: SOKE : 2005年02月21日 19:02

基礎知識ってー×とかディフェンスとかオフェンスですか?
私もネットを始めた頃は、何も知りませんでした・・・
一般人の友人達は今も知らないでしょうか。

大学生の姪っ子が遊びに来るたびに、いろんな漫画を読ませてるんですが、
さすがにもう種が尽きてきたので、BL本も渡そうかなと思いつつ、
姉の反応が怖くて躊躇しております。
だって『楽園まであともうちょっと』を読んで難色を示したそうで・・・・
「おばちゃん、私は大丈夫だよ。もう大人だし。」
と姪っ子は言うのでフジミくらいいいんじゃないなと思ったり。

■ Posted by: 由比 : 2005年02月21日 20:23

この記事が基礎編なのか実状編なのか、わかりませんです。
用語なんかは基礎の基礎ですが、ニーズの変化というのは、へぇえ?と思うのが多くて。

有明知ってるくせに部外者なところがある私には、現在のニーズというのはちょっと意外でした。
予想していたニーズとはちょっと違って、
ちょっとこの世界を誤解していたのかな?とも思いましたし、

あまりよくわからないんだけれども。

■ Posted by: SOKE : 2005年02月21日 22:43

読んできました。なんだかレイアウトが日経ですね。
記事は、アウトラインをなぞった感じ。年表はいろんなところで出ているので
この流れが共通の認識になりつつあるみたい。
ブックオフの棚を見ていると、BLの文庫とノベルズの量がすごいんです。
いったい誰が買っているんだろうと不思議。

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