イラスト:須賀邦彦 (クリスタル文庫 ) 成美堂出版 2004/05出版
『ロマンティックな七日間』の続編。前作は裕也の一人称だったが、これは真樹雄の一人称。受け側の一人称ではさほど思わないのに、攻め側だと違和感があるのは何故だろう。作者の視点、読者の視点はやっぱり受け側に近いんだろうか。裕也が一目ぼれして、最高の恋人と思っている真樹雄の視点から見ると、意外と舞台裏は普通の男に見えてしまう。いろいろな行動の裏づけとなる感情が、一人称になると限定されてしまうからかもしれないな。
ロマンティックのあとはドラマティック。恋人同士になったあとのふたりは、今度は自分達の周囲の人間関係の中に場所を作り始める。仕事仲間と家族へのカミングアウトと、それぞれの仕事への反映。これを真樹雄視点で見ると、いささか強引なのが気になる。絵に描いたような最高の恋人ではなくて、普通の男。作者がそれをねらって、真樹雄の一人称にしたのだったら、すごいと思うんだけれど、そうでなかったら不完全燃焼な感じがするかも。