■ 2005年02月10日 ■ <本>剛しいら『水の記憶』

CDを聞いてから読んだけれど、これは原作を先に読むべきだったかも。面白かった。すみずみまで丁寧に書いてあるお話。主人公は32歳の精神科医。独身で一人暮らしでカウンセリングルームを開いている。元患者の青年が彼のマンションに転がり込んできて、ふたりは一緒に暮らすようになる。人と親しくなるということはどういうことなのか、彼は常に自分の状態を分析している。生活能力のない天然ボケの部分と、医師としての冷静な部分のアンバランスが面白い。相談に来た高校生の男の子が多重人格になった原因を探るうちに、彼は自分自身の生活を見つめ直す。
原作を読んでみると、CDはとても丁寧に作ってあることがわかる。最初に聞いた時に感じた違和感は、主人公の精神科医の描き方だったということがわかった。とても淡々とした話なので、アクセントをつけるために、ラブシーンを少し派手にしちゃったのね。そうすると天然のくせに冷静な彼の性格が出てこない。元患者を演じるイトケンさんは最高なんですけれど。このお話の楽しみはきっと、主人公が恋人の影響でどう変わるかということだと思うので、最初は押さえていかないといけないの。

剛しいらブックガイド

投稿者 SOKE : 2005年02月10日 20:59
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