■ 2004年12月 9日 ■ <本>『英国妖異譚9 緑と金の祝祭』

シリーズ9作目。前作の『水にたゆたふ乙女』が好きだったので、かなり期待していたんだけれど、三分の二くらいまでは、あれあれと思って読んでいた。まるマのサラのような食えない美少年がうろうろするけれど、あんまり本筋とは関係なくて。敵役が魅力的じゃないと、ちょっと困るんだよね。それで終わってしまったら、感想を書かなくてもいいんだけれど、最後の三分の一くらいで話が動いたのでほっとしました。久しぶりにこのシリーズを読んで、もっと文章を練ったらいいのになあと思うことしきり。言葉が浮いてるなあ、困ったなあと思っていると、だんだん中身が追いついてくるんですけれど。動き出した話はさらに役者が増えて、陰謀めいていますが、その中心に否応無くユウリが立たされるお話になるんだろうなあ。ユウリの最大の欠点はラストの決断の甘さだな。それがないと話が動かないというのはあるけれど、シモンはまだまだ苦労させられそうでお気の毒。

再読後の感想。読み返すと前半のは痴話げんかだったんだとわかりました。それはそれでいろんな駆け引きが楽しい。
ししん:悪口言ってるような文章ですけれど、私このシリーズ好きなんです。でも間があくと最初の印象がシビアになるみたいで、昨日一日かけて↑の感想文を書き直しました。(それでこの程度かい)三角関係的には楽しみ。自分で未熟っていうか、おい。と、アシュレイに共感。ふたまたかけてると守護天使が許してくれないよっ。本筋→△関係(笑)
あはは、気を使ってるわけじゃないんですが、なんか、このごろ感想文が辛くなりがちかなあと反省してみたり。

投稿者 SOKE : 2004年12月09日 06:08
コメント
■ Posted by: よ : 2004年12月09日 20:52

<水に〜を>借りてこようと思ったら、ごっそり全巻借りられた後でした。残念!
でも、EDGEがあったので、借りてきた。ざっと目を通してみたけど、すごいかも。しっかりした文章で、ハードな事件を構成していきながら、細やかに、人の気持ちを描いていく。心を病んだ人を描きながら、どろどろしないのは、作者の気持ちが、あくまで正の側を越えないからだろうか。その辺が、ライトノベルの域に留まる所以かと惜しみつつ、そのあったかさが好き。自分のせいで幼児に戻ってしまった宗を慈しみつつ、宗の中に藤崎を見て、ジレンマに陥るせつない思い。宗の愛しくて、疎ましい手がまとわりつく湿って、あったかい重みと、誰かを大切に思う気持ちが、読後、残って、じんわりと気持ちよく哀しい。12国記(一番好きなとこは、あの小さな麒麟はもういないのだってとこ。やっぱり哀しいね)もそうだし、ホワイトハートって、けっこう読ませるなあ。

■ Posted by: soke : 2004年12月10日 06:37

EDGE読みましたか?ほんとは送る本の箱に入れようと思ってたのよ。かわりに英国妖異譚を全部入れておきます。あの本も途中から読んで最初に戻った方が楽しめるかもしれないから。
ライトノベルと一般書のミステリやSFを隔ててるのは何?っていうのは、おもしろいかもしれない。どの時点でライトノベルの作家さんは小説家として認められるのか?私としては今の自分が読んで面白い本ならジャンルは何でもいいや。EDGEは、たぶん、共感できるものだけで構成されているところが弱点かもしれない。実際の世界には異物があふれてるわけで、このシリーズの中の犯罪者は最初から赦されているから、EDGEの中の視点は暖かい。あえていうなら、父親と、大人になりかかってる宗が異物だよね。嫉妬する女性上司と刑事も入るかな?最終巻でどう折り合いをつけるのかが、とみながさんにとっても正念場でしょう。最初私は錬摩を男だと思って読んでいたんでした。そのほうが話は楽だったと思うよ。トレンドだし。女の人の方がずっと難しいんだよ。

■ Posted by: よ : 2004年12月10日 08:33

EDGE、貸して貰えるなら、4巻だけ貸して?まだ、完結してないのか。まだ1巻しか読んでないんだけど、ぱらぱらっとカンニングしたら、練磨が、ほんとに女なんで、ちょっとびっくり。おんなじ文章なんだけど、受け止め方が、ぐんと違う。男だと、友情と愛情の間の微妙な緊迫感を持ちながら、事件を解決していく感じだけど、女だと、受け入れるにせよ、受け入れないにせよ、恋情だもんね。でも、父というトラウマは、女であることを拒否するという形になって現れて、それが練磨を形作り、お話の主な主題にもなっているから、女であることに意味があるのかもしれない。宗が、だんだん成長して、対等になってきて、練磨も自分の思いをぶつけることができるようになっていくとこが、すごく好きなんだけど、練磨が女だと、全面的にもたれかかっちゃうような感じがあって、どうも手触りが違って、ちょっと落ち着かない。

犯人を赦す。それも、気持ちのいいところ。人間の持つ闇の部分を肯定するではなく、ただ、分かっているよと受け止めて、負の感情を、自ら開放させることによって、目から、曇りをおとしてやる。自分が、そうされたような。甘いね。

ライトノベルでもいいんだけどさ、好きな本は、できるだけたくさんの人に読んで欲しいから、読者の限定されるこの枠に留まることが惜しい。

違うとこに、長々、ごめんね。どうしても時差があるので。英国・・も楽しみにしています。ありがとう。

■ Posted by: soke : 2004年12月10日 18:57

了解。四巻入れときます。読者数からいうとどうなんだろ。一般書のミステリの方がやっぱりたくさんの人が読むのかしら。EDGEは第四巻からイラストレーターが交代して、その人が漫画化するという話をどこかで読みました。そこでたくさんの人の目に触れるといいね。
赦す、癒す、そういったものがあると、いい作品だなあと思ったりするのかも。まあ甘いのかもしれないけれど、元気が出るほうがいいもんね。

■ Posted by: 無幾庵 : 2004年12月12日 16:13

横レス、失礼します
よ さん はじめまして

私もEDGEを、たいへんおもしろく読みました。
講談社ノベルスの1冊といっても十分通用すると思います。(創元、はちょっとつらいかもしれません)

1巻だけの感想ですが、練磨と記憶を失った宗一郎は、母子という雰囲気なので気に入っています。だから、ちょびっと登場する態度の大きい藤崎はもう一つ。

■ Posted by: SOKE : 2004年12月12日 22:15

あらら、一人息子を可愛がるお母さんふたり(笑)

■ Posted by: よ : 2004年12月13日 00:00

無幾庵さま、はじめまして。実は、先日の無幾庵さんのレスを見て、図書館にあるのかと思いついて手に取った次第です。
母と言われるとたじろぐけれど。相手に何も期待せず、けれど、無償ではなく、めんどくさいな〜と思いつつ、嫌でなく、ずっしりと重く、あったかい手応えは、そうだったのか・・そういう意味では、1巻が、一番、純粋に読めたかもしれません。2巻以降、幼いながら成長していく宗のふと見せるナイトぶりに心を奪われています。でも、あいつらの考えてることって、さっぱり分かりませんが、全く、手のかかるあんぽんたんなクセに、突然、ぽろっと、これ以上はないほどの女殺しのセリフを吐いたりするところが、男の子を持つ母の醍醐味だったりするので、あながち外れてるとも言えないのかもと思ったりしています。
これから、例のげんしけんのアニメをちらっと見てから寝ようと思います。どんなかなあ。

■ Posted by: SOKE : 2004年12月14日 04:17

あのおチビさんが、いったいどんな殺し文句をいうんだ?謎・・・

■ Posted by: 無幾庵 : 2004年12月14日 09:17

男の子の殺し文句。

息子が幼児の時のことですが、父親に「一番、誰が好き?」と聞かれて、「父ちゃん」と如才なく答えた後、こっそりと私の耳元で「あのね、大きくなったら、○っくんは母ちゃんと結婚するの」とささやきました。
思わず「勝った!」と心の中でガッツポーズ。

そんな可愛かった坊やも、今では思い出の中にだけ生息しています。

「おんぶしてあげる」と言ってくれても、まじに体重かけたらつぶれそうな(いや、確実につぶれる)小さな背中も、今じゃびくともしません。マダラメみたいな体型ながら、ちゃんと背負ってくれます。
もういつ倒れても安心だわ、と母は思うのでした。

■ Posted by: よ : 2004年12月14日 15:48

うふふ、まあ、そのようなあれこれ・・・もったいないから言わない(←のろけ)
あとは、<オバハン、めし>になるのを待つばかりと思ってたのだけど、希望がわきました!(←ばか)

せっかくの英国・・SOKEさんの興味が、時のかなたに行っちゃう前に、水に・・から読み出します。

■ Posted by: SOKE : 2004年12月14日 19:56

ふ〜ん。幼稚園時代、男の子のお母さんが恋人のように子供を見てるなあと思うことがあったよ。誰でもそうなんだねーそういうんじゃないけれど、話し相手になる娘達もけっこう楽しいよ。今朝、ふたり並んで黙々と朝ごはんを食べてるのを見ていたら頭の大きさとか顔立ちとか、すっかり中学生だなあと思ったので、「あーあ、大きくなっちゃって・・・」と言ったら、何言ってんの?という顔をされてしまいましたよ。
英国妖異譚は楽しいですよ。前に抜書きした部分を読み返したら、やっぱり面白かった。それ以外のところは流して書いてるフシもあるんですが、コアな部分がお気に召せば幸い。

■ Posted by: 無幾庵 : 2004年12月15日 23:19

そりゃあ、娘さんはいいですよ、やっぱり。

女性の血縁が異常に少ない私は、SOKEさんの日記を読むととてもうらやましいです。
(母なし、姉妹なし、娘なし、血のつながった姪なし、一番近いのが普段ほとんど行き来の無い父方の叔母ですから)

■ Posted by: SOKE : 2004年12月16日 00:23

そういっていただけると、そうかなあと思いますけれど。一緒に連れて歩ける甥っ子が近所にいるので、それ以上を言うのはぜいたくかもしれません。お風邪だいじょうぶですか?止めませんから(笑)楽しんできてくださいませ。

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