これは二年前に出たばかりの、比較的新しいCD。脚本はあいかわらず、津島さん。第二部のダイジェスト二枚に比べると、ゆっくりと聞かせる話だった。外伝の『八月十二日(晴れ)』に、本編の周辺のエピソードを加えて、圭の東コン挑戦、その結果と、墓前での結婚式という流れになっている。私がこれまで聞いたJUNE版の中では、一番声優さんの演技力が必要とされる内容だったんじゃないだろうか。原作では、巻を追うにしたがって、悠季のイメージがだんだん女性的になっていくような気がするんだけれど、置鮎さんの声は原作の最初の頃の悠季のイメージを保っていて、その声で一連のセリフを聴くと、とても新鮮だった。あの「愛されたいし、愛したいんだ」というセリフも、文章で読むよりもずっと良かった。増谷さんの圭も、違和感が無くなってきた。増谷さんは甘いセリフを言うよりも、ちょっと不機嫌だったり意地悪だったりするセリフの方がいいみたい。BGMはうるさいところもあったけれどセミの声、虫の声はよかった。『二月十一日』をあの場面で流されると、ちょっとぐっときてしまったよ。思っていたよりも、ずっと良い出来のCDだった。
トークCDは・・・・あー、もうこれは何といったらいいのか。酒盛りしながらおじさん達がY談しているといった風情で、まあ、めったに聞けないものを聞かせていただいたということで、一度聞けばたくさんです。置鮎さん、あんなにいい悠季を演じてくれたのに、五回とか言うなーまるで圭じゃないか。藤原啓治さんが、ゲイバーのママ役で出ているんだけれど、トークではおじさん。ほんっとにおじさん。増谷さんと飛田さんが、突発のアドリブでヤマトのワンシーンを真似始めて、それが延々と続くので、周囲はやんやの喝采だった。ほんとにアニメが好きなんだろうなあ。それで声優さんになって、仕事にして幸せそうだ。
やっぱり、すごくよかった。せつなくて、ずっと、息を詰めて聞いていた。『愛されたいし、愛したいんだ』も、結婚の場面も、思ってたより、ずっとトーンが低くて、哀しいほどだった。もっと、まっすぐ、高らかに、愛を伝える場面だと思ってたから。空高く鳴くとんびの声に、吹き渡る風。夏の宵、光る蛍。目の前に広がるかのような、よく見知った風景は、スカボローフェアの時も思ったけど、幸せなはずなのに、どこか淋しい。この美しい風景は、心に染みて、そここそが、自分の居場所だと思う一方で、そこに、祝福する人の影がないから。稲刈りを終えた田んぼに沈む夕日や、ひぐらしの声、驟雨の中、紅葉の山に流れていく霧を見たりしていると、胸が締め付けられような淋しさがあって、それは、私だけの思いかもしれないけど、そんな思いにシンクロする。
男女間ではありえない程のジェンダーな役割分担や、結婚への固執は、ままごとめいて、いつも?と思うのだけど、愛し愛される対等な立場になって、結婚から、形式や生活を取り去れば、それは、永遠の愛への切望になる。ただ2人きりの。男性である2人に、そんな意図があったのか、はたまた、トークにあるように、生活の不調の現われか、相手を思う気持ちにあふれた、一生懸命で、どこか哀しさを滲ませたようなやりとりは、この場面にふさわしく、しんみりとした幸せ感を残した。
トークの先頭にある新潟弁バージョンは、やっぱり、と思う程、イントネーションが違って、面白かった。それにつけても、最近、トークを聞いてると、声優さんて大変と思う。ここまでして、自分をアピールしてかなくちゃならないのかなみたいな。まあ、好きでやってる分にはいいんだけど(そういう話題に偏りがちなおっさんているし。しかも、話題をリードしがち。同窓会も、後半は荒れがちだから、とっとと帰るに限る。ほっといても、そんな性なのか?)やっぱり、お仕事だったり、男のプライドだったりするんだろうなと思うのは、深読みしすぎ?
よかったでしょう。置鮎さん、どん底にあるからこその名演。こんなに真摯なものが、BLの通販でしか入手できなドラマCDの中にあるというのが、私にとっては驚きでした。だから多少なりとも紹介したいと思う。富士見の同人誌はほんの少ししか読んでいないけれど、よくできたものは、永遠の愛というのがテーマになってるようですよ。でも一瞬が永遠みたいなところがあって、それを持続するのは大変難しい。現実ではおだやかな日常に変換されていくものだから。富士見はなかなか上手にやってると思うよ。
あ、やっぱりあの新潟弁は違うかーそうだろうなとは思ったけれど、エセ新潟弁も朴訥として好きなんですけれど。声優さんは、人気商売だから大変かもね。同窓会の最後ってそうなの?私はあんまり出席しないけれど、年に一度、お知らせのMLが来るんだけれど、彼らの近況というのはやっぱり勝ち負けの世界なのかなあと思ったり。住所録の訂正でこないだ初めてMLに自分の近況を流したけれど、さすがにBL話はできないから、ハウルとインクレディブルとROTKのSEEの話を書いたけど、変なヤツ?
届きました。最初に聞いたのがこれ。
増谷さんはイメージぴったり! オッキーはちょっと低いかなという感じがしましたが、圭とのかけあいのところはイメージ通りでした。私が慣れたのかも。でも『赤い靴ワルツ』の頃のほうがイメージですね。
増谷さんは、地の声が好きだな。だからトークが楽しかったです。圭は元々ああいうわざとらしいキャラだから、イメージ通りにやろうとするとどうしても作り物っぽくなっちゃうのは、どうしようもないんじゃないかと思いました。
オッキーにあんな声が出せたなんて驚き! 低い攻め声(手塚部長とかスカーとか)と異様にテンションの高い声しか聞いたことなかったら、ほんっとにびっくりですよ。ひとりで攻め受け担当できるじゃんと思いました。
トークは面白かったです。特にデ○ラーとスター○ァの掛け合いが。
トーク部分は役柄のイメージを引きずったまま聞くと違和感があるんでしょうけど、私は他の役柄のことなどを考えながら聞いてましたから。私にとってのオッキーはやっぱりヒキョーの生徒会長で手塚部長なので、「五回」も違和感なし(笑)。藤原さんもハガレンのヒューズさんなので、おじさんでも違和感なし。
聞き終わってから『こだわり声優辞典』(ISBN4-19-720012-9)を引っ張り出して、声優さんそれぞれのお顔を確認してしまいましたよ。
無事に届いてよかったです。CDはそのままお手許にどうぞ。そうそう、増谷さんはいい声なんですよ。私もトークの地の声の方が好きです。・・・それでですね、このところ某友人と大量のCDを聴いているんですが、そうやって聞きなれて来ると、やっぱり増谷さんはですね・・・・ドラマは得手じゃないかもしれないです。特にラブシーンがね。上手な人は上手です・・・(笑)
トークは最初の頃は楽しく聞いていたんだけれど、13枚目だから食傷気味ーという感想になってますね。他のCDのトークとは比べ物にならないくらい、このシリーズは充実してるんですが。
オッキーは攻めより受けの方が好きです。『ひそやかな情熱』とか『開いてるドアから失礼しますよ』の演技がいいですよ。
http://park3.wakwak.com/~winter/mt/archives/001140.html