■ 2004年10月 2日 ■ <本>秋月こお『王朝冬陽ロマンセ』

この王朝ロマンセは本編が春夏秋冬の4冊で完結しているが、外伝が7月に出て、時々雑誌に番外編が載る。文庫に挿絵を描いている人が漫画化した作品が雑誌連載中で、コミックスが二冊出た。ドラマCDもこの夏出たばかり。私は入手した順に読んでいるので、一巻、三巻、番外編ときて今回は第四巻を読んだ。二巻は書店に注文してある。
番外編の『王朝唐紅ロマンセ』が一番面白い。これは脇役の業平と国経の物語だ。この話の面白さを味わうためには、本編を一冊か二冊読んでおいたほうがいい。本編はあんまり面白くない。いや、水準以上に面白いと思うけれど、私が気に入らないのは、主人公の千寿丸と藤原の諸兄の関係が対等ではないからだろうと思う。まず、子供と大人で年齢差があること。主人と下僕という身分差があること。千寿丸に救ってもらったという恩があること。その上での関係はなんだか読んでて楽しくない。諸兄の性格なら、絶対そんな状況で手は出さないだろうと思うんだけれど、そこがBLのお約束で、あっというまに深い仲になってしまう。本当の千寿丸の身分は諸兄よりも高く、きっと能力的にも優れている。時間がたてば二人の関係は逆転することはわかっているが、そこまで作者は書いてくれるのかな?千寿丸は気が強く、はねっ返りで、きっと業平並みに複雑な性格だと思うけれど、そういう千寿丸と諸兄が、お互いに惹かれあう話なら読みたいと思う。この第四巻では、諸兄もいいところがたくさんあったけれどね。ばかじゃなかったもんね。誠実を芯に持った硯石なんだから、もっと葛藤してほしかったな。千里眼の双子は確かにいいキャラだわ。それと地獄の次官殿も、いったいどんな人なのか、続きが読みたいと思いました。

投稿者 SOKE : 2004年10月02日 14:53
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