最新刊。これまでよりも日常に近い話でした。本当はこの本で完結する予定だったのが、五冊になったと日記に書いてあったと思います。クライマックスまでの間奏曲のようです。東京近郊の住宅地に住む中学生のありふれた生活の中で小さなゆがみがだんだんとふくらんでいく様子を丁寧に描いてあります。本の半ばまでそういう調子だったので、これまでの本との違いに少しとまどったんですが、しっかり落とし前をつけてくれて、カタルシスさえ味わうことができる結末になっています。以下ネタバレ。
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ただ、気になったのは、骨格はしっかりした話なんだけれど、ディティールに少し不安があるところ。異世界ものと違って、現代の東京のお話。地名にも言葉にも作者と読者両方にそれなりの情報とイメージがあります。きちんと取材もされている。登場人物たちの行動や感情にも納得のいくつながりもある。その上で、なんだか危ういものを感じるんだな・・・もしかしたらそれは理屈で割り切れない猥雑さみたいなものが足りないことかもしれません。きれいにまとまりすぎている。そこが不安。
あんまりネタバレじゃなかったね。