また一冊抜かして第六話。ああ、このシリーズけっこう好きかも。ようやくお話の形が見えてきました。イギリスのパブリックスクールを舞台に、霊感の強い日本人の血をひくユウリ、フランス貴族の末裔のシモン、おそらく中国の血をひくイギリスの豪商の息子アシュレイ、この三人の身辺に起こる怪異を描きます。アシュレイが交霊術や魔法や悪魔的なものに惹かれているのと対照的に、シモンはそれらを浄化する天使のような力を持っている。ちょうど中間に位置する主人公ユウリは、異界への扉を開く存在なんですね。誘惑する存在であるアシュレイからユウリを護る守護天使のシモン。BL的要素は少しで、アシュレイとシモン両方に好意を持つユウリという感じ。トーマの心臓というより、ジルベールのいない風と木の詩か(笑)
『聖夜に流れる血』はクリスマスの話です。でも、普通のクリスマスではなくて、ケルト系の?クリスマスというか。かつて宿願を果たさずに死んだ修道僧の無念を晴らすお話。それでもプレゼントの買い物に出るユウリとシモンとか、時間があるとアフタヌーンティーを飲んでいるふたりとか、シモンの双子の妹たちが作ってくれたアドベントカレンダーとか、クリスマスネタ満載。ザビーンズ三号に雪舟さんが描いたヴォルフラムのイラストがありましたが、シモンはああいうイメージだな。