■ 2004年07月31日 ■ <本>『彩雲国物語3−花は紫宮に咲く』

おっとっと。バカ殿がまじめに王様をしている・・・そして、お話は硬派でした。これまでの二冊はなんだったの?ってくらいしっかりしたお話でした。これはタダモノじゃない。詰め込みすぎのところもなく、ゆったりたっぷりと、しかも逃げずに正面から女性の仕事について書いていくようです。
官吏登用試験に女性として初めて第三位の好成績で合格した秀麗を待っていたのは、女だというだけで、認めようとしない官吏たちのしごきでした。彼女を見守る王も友人も親戚も、手助けをすることはできない。彼女が選んだ道は自分の力で進んでいかなければならないので。・・・といっても、国の中枢部の皆さんが彼女を気にかけているんだから、秀麗ひとりで苦労しているわけではないんですけれどね。たくさんのいい男たちに見守られていながら、それに甘えずに進む、という道を模索しているところに好感が持てます。でもね、私は子犬のように秀麗になつくバカ殿がけっこう好きでしたよ。それが少ししかでてこなくてさみしかった。そういうお話は番外編とかで読めるにしても。仕事と政治の話にどの程度深入りしていくのか、今後の展開を見ないとわかりませんが、権謀術数のお話になっても、結構読めると思う。上手いです。この本でも何人か新しく登場人物が出てきましたが、みんな個性的で、おもしろいよ。紅家三兄弟とか藍家の弟とか、影月君なんてまるでユーリみたい。いやー、でも何といってもこの本では紅黎深(こうれいしん)の鬼畜っぷりが最高でした。仮面の上司のメデューサぶりも笑えました。一介の家人に収めずに、にーちゃんを引っ張り出した弟を褒めてあげたいと思いました。双剣のシーンのイラストが滅茶苦茶かっこよかったです。おすすめ。

投稿者 SOKE : 2004年07月31日 01:34
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