とみながさんの本を読むのは初めてです。でも、実はこの二年ほぼ毎日日記を拝見しているので、一方的にとても親しく感じています。同人誌を通販で読みました。VOのRPSと、M&Cの本を。好きなものにはまると底なしにつきつめていかれる方です。でも、ネットのイメージとこの本はずいぶん違っていたな。
『EDGE』おもしろかったです。講談社のホワイトハートの文庫なので、ライトノベルなんだろうけれど、普通の文庫から出ていてもおかしくないような話でした。登場人物は個性的。お話もドラマティック。東京都内で高層建築物の爆破事件が連続して起こり、犯人の手がかりを得られないまま、警察は天才プロファイラー大滝錬摩に協力を求めます。大滝は友人の藤崎と田舎に暮らしていたところを無理矢理呼び出され、最初は抵抗していたものの、仕事に集中するうちに、犯人とシンクロしていく自分を発見します。大滝の良きパートナーだった藤崎は、三年前に事件にまきこまれ頭を銃で撃たれて幼児のようになっている。しかし彼は失った能力のかわりに、違う力が与えられたのでした。
舞台になるのは都内の電車の沿線。とみながさんも実際通勤に使われている路線かもしれません。私も通学に使ったことのある場所なので、目の前に風景が浮かぶようでした。異世界ものを続けて読んでいたので、このリアリティはちょっと新鮮でした。
その中で、追う方と追われる方の心がシンクロする。そしてまた大滝と藤崎の現在と過去も交差する。犯人と大滝の心のもろい部分が黄昏の風景の中に浮かび、お話に陰影をくわえています。おすすめ。
追記 作者の公式サイト
http://homepage1.nifty.com/kiwat/
これによれば『EDGE4』が8月5日に発売とのこと。それまでに2と3を読まなくちゃ。