雑誌に掲載された「シークレットダンジョン」に書き下ろし「ホーリーナイト」を加えて第四巻が出ました。雑誌の掲載作を読んだ時の感想はこちら。その他関連ログはこちら。 新刊を読んで、やっぱり私は秋月さんの作品が好きだなあと思いました。谷崎さんも剛さんも好きだけれど、秋月さんはもうひとつ抜けたところにいる。それは作品の優劣というのではなくて、年齢と経験を積んで生きている人が、それを作品に反映させ続けているから。欠点や甘いところが無くなるわけじゃないけれど、それらを抱えたまま前向きに進んでいるから。年長者の視点からBL小説を書くということは、どっぷりひたるという形の作品にはならないので、不利かもしれないけれど、どうしようもない若造がいろんな出来事を乗り越えて苦労するうちにかっこいい男になっていくのを見守るという楽しみがあります。この作品の場合、西條がかなり自分のことを客観視できるようになって、立花とのゲリラ的関係を始めるわけですが、まあ、そんなに上手にこなせるわけがないけれど、今後に期待(笑)そして、前作ではとってもイヤなやつだった新人も、少しづつ変わっていくかも。反りの合わない同僚とそれでもちゃんと仕事をするほうが、和気藹々の仲間よりもずっと面白いでしょうね。仕事では完璧にクールに決めている立花の、脆さ危うさも魅力のひとつです。 このシリーズや王朝ロマンセのシリーズを読むと、フジミの最新刊の『華麗なる復讐』がかなり、自作パロに近いスタンスでかかれているのがわかります。あの本はエピソードも文体もセリフのひとつひとつも、これまで書かれたフジミの本から巧妙に拾ってきたもので、新しい要素はあまりなかった。それが反復とか復習の面白さを作り出していたけれど、私は今の秋月さんが真剣に書いたフジミが読みたいと思います。4月の新刊はもちろん、第六部でそういうのが読めたらいいなあ。...
Posted in 忘れないうちに書いておこう on 2005年02月26日 11:39