最初、原作を読んでも、今ひとつぴんとこなかったのだけど、CD聞いてから読み直したら、すごくせつなかった。両親は、本田村に行っちゃって、俊ニも出て行ってしまって、家族で過ごした家に1人きりになった時の淋しさ。ああ、こんな感じってある。だからこそ、家族であることを大切にしたかった正一の気持ちが分かる。原作にもあるのに、あまりに、さらりと描かれていたので気づかなかった。血のつながりのない亡くなった妻の息子に、大切にしていた庭を残す話も、別個の話のようで、あたたかく絡んでいて、いいお話なんだなあと思った。
置鮎さんというのは、せつない気持ちを、大事に演じたいというスタンスをいつも感じるけれど、とりわけ、このお話については、自分でも納得しているせいか、よけいに伝わってくるものがある。井上さんは、ギュンターの鼻声、決して好きな声じゃないんだけど、こんなの弟じゃないよ。めちゃめちゃオトナ。こんな声で甘やかされたら、頑なでなんかいられません。そして、なんだかとっても仲がいいので、聞いてるだけで幸せになっちゃうのでした。
私も、原作のマンガを読んだ時はぴんとこなかったのが、このCDで読み直したら違った風に見えました、置鮎さんの演技で違う命が吹き込まれた感じ。(大げさ?)時々、そんなふうに、声優さんの演技が原作以上のものを作り出すことがあって、そういうのを聞くととてもうれしい。