カスタマイズの概要 |
カスタマイズとは、広い意味で「BeDrawの各種の設定を変更、追加して自分の作図スタイルに合わせて使いやすくしていくこと」と、ここでは定義します。 ヘルプ>「各種情報を設定する」によると以下の項目のカスタマイズができます。 保存を設定する コマンドツリーを設定する カスタムを設定する 図形を設定する メニューとキーをカスタマイズする オプション項目を設定する マウス動作を設定する ドラッグ表示を設定する この内「カスタムを設定する」と「メニューとキーを設定する」以外は、ヘルプに詳しく記載されていますし、皆さんの興味は作図中に自分の好みに合わせて自在にコマンドを呼び出したり、レイヤや色、属性を切り替えたりすることでしょうから、主にこの二つをいわゆる「カスタマイズ」として説明していきます。 |
カスタマイズの基礎 |
自分の作図環境に合わせて、カスタマイズするためには、以下の手順で行うのが良いでしょう。 1.作図用のレイヤの仕様、そのレイヤで使用する色、線種、線太さ、コマンド文字のスタイルなどを決めます。(実はこれが一番大変で時間がかかり、かつ後から変更しにくいものです。ここで手を抜くと、後々まで災いしますので、じっくり考えて決めましょう。著作権に問題が無いなら、今まで使ってきたCADのレイヤ仕様に似せて作ったり、仲間同士で相談したり、どこかのホームページで公開されてるものをダウンロードさせてもらうのも一手です) 2.レイヤの仕様が決まったら「レイヤの設定」でレイヤグループ名、レイヤ名を各レイヤグループ、レイヤにつけていきます。つけ終わったら名前をつけて保存します。(拡張子は*.namです)2.については「FAQ:レイヤ設定のしかた」で比較的簡単にできる方法を説明します。 3.使用頻度の多いと思われるコマンド、点選択モード、軸角モードなどを[モード]>[カスタマイズ]にショートカットとして登録して、保存します。これは後からの変更が容易にできますので、とりあえず登録しておいて、使い込んでいってから変更していけば良いでしょう。(拡張子は*.sctです)「FAQ:ショートカット」で補足説明します。 4.[モード]>[コマンドツリー]>[カスタムの設定]で、カスタムツリーにレイヤごとのコマンド、線種、線色、線幅などを登録していきます。同じグループに属する設定はサブフォルダにします。(拡張子は*.cstです)「FAQ:カスタムの設定」で詳しく説明します。 5.補助線、引き出し線、寸法など、パラメータの必要なコマンドは、カスタムツリーのトップで右クリック>[コマンドの記憶]を使ってコマンドツリーに登録します。 「FAQ:コマンドの記憶」で説明します。 補助線は「FAQ:補助線を作るには」「FAQ:2点間線以外の補助線がほしい」を参照してください。 6.レイヤの印刷属性、縮尺、図面サイズなどを設定してテンプレートに登録します。 テンプレートは「FAQ:新規作成の設定を変えるには」を参照してください。 7.以上の設定を常にデフォルト(暗黙の設定)として使用したい場合は default.cst,default.nam,default.bdtとして\Bedraw\Program フォルダに保存すれば、新規図面は常にこの設定で立ち上がります。(ショートカットはレジストリに登録されるのでいったん設定してしまえば default.sctの名前で保存する必要はありません) nifty:FARCC/LIB/15/66 に「BeDrawカスタマイズサンプル」をアップロードしてありますので参考にしてみてください。 |
Q: JW_CADのような補助線がありませんが、補助線を作れますか |
A: 「コマンドの記憶」を使って作ります。 1.補助線のレイヤ、補助線の色、線種、線幅をあらかじめ決めておいて、[斜め線]>[2点間線]を起動します。 2.カスタムツリーのトップで右クリック>[コマンドの記憶]で「補助線」などの名前をつけます。同じカスタムツリーのトップで右クリック>[設定]で、今記憶した「補助線」コマンドをツリーの好きな場所に移動して やります。 3.メニューバーから[用紙]>[レイヤの設定]で補助線にしたレイヤの印刷属性をオフにします。これで補助線レイヤは印刷されません。 4.このレイヤ設定はその図面だけですので、テンプレートにして、新規図面はテンプレートから開くようにすると、レイヤ属性が有効になります。今まで作った図面は、その都度印刷属性を変更します。 5.補助線の一括削除は、補助線レイヤに移動して、[削除]>「レイヤ図形」ボタンクリック(○にXのボタン)>「選択終了」(■のボタン)で一括削除できます。 Y.S
TOP |
Q: 2点間線以外でも補助線を使いたいのですが |
A1: 2点間線で作った「補助線」コマンドを右クリックします。→A3:へ
A2:「カスタムの設定」を使います。 1.カスタムツリーのトップで右クリック>[設定]、またはメニューバーの[モード]>[カスタムツリー]>[カスタムの設定]で「追加」ボタンクリックで現れるダイアログで、レイヤ、線色、線種、線幅をあらかじめ決めておいた補助線の設定にして名前をつけます。 2.同じダイアログで、好きな場所に「補助線」を移動します。→A3:へ A3:「補助線」の右クリックでレイヤ、線色などを設定した状態で、「標準」コマンドツリーに飛びますので、そこで好きな描画コマンドを選択して実行します。 Y.S
TOP |
Q: 新規作成の設定(文字属性や線ピッチなど)を変えたい |
A: [ファイル]メニューの[名前を付けて保存]をクリックし,[名前を付けて保存] ダイアログ ボックスの[ファイルの種類]を"BeDrawテンプレートファイル"を選択し,ファイル名を入力します。 [新規作成]の時はBeDraw.exeのあるフォルダのDefault.bdtを開きます。 テンプレートファイルの保存項目 ・用紙サイズ ・縮尺値 ・入力単位 ・小数点有効桁 ・色対応レイヤ ・軸角度 ・用紙原点 ・グリッド間隔 ・線ピッチ ・文字属性 ・距離の履歴初期値と固定値 ・左右線の履歴初期値と固定値 ・角度の履歴初期値と固定値 ・mmの履歴初期値と固定値 ・図形色 ・レイヤグループの情報 ・レイヤの情報 また,Default.bdt以外のテンプレートファイルを開くには,[ファイル]メニューの[開く]クリックし,[開く]ダイアログ ボックスの[ファイルの種類]を"BeDrawテンプレートファイル"を選択し,ファイル名を入力します。 |
Q: レイヤの設定をいちいちダイアログでするのは大変ですけど・・ |
A: エディタかスプレッドシートで比較的簡単に設定することができます。 エディタでレイヤ設定ファイル*.nam を開いてみてください。以下のように、最初にレイヤグループの設定、次にレイヤの設定の順にテキストで記述されています。 2 0 共用、建築雑 2 1 躯体 2 2 仕上げ 1 1 通り芯 1 2 敷地方位 1 3 キープラン 1 4 サッシ 1 5 屋根 レイヤグループの設定は行頭が"2"で次に半角スペース、半角のグループ番号が"0"から"15"まで、次は半角スペース、そしてレイヤグループ名称が16バイト(半角16文字)以内です。 レイヤの設定は行頭が"1"で次に半角スペース、半角のレイヤ番号が"0"から"255"まで、次は半角スペース、そしてレイヤ名称が8バイト(半角8文字)以内です。 1.この順序に従って、エディタで直接テキストファイルを作り、拡張子を.namとして名前をつけて\Bedraw\Programフォルダに保存してやります。 2.もっと簡単な方法、はスプレッドシート(表計算)ソフトを利用することです。 レイヤグループはセルの第1カラムを"2"として、次のカラムをオートフィルで"0"から"15"までとし、3カラム目にグループ名を記入します。 レイヤはセルの第1カラムを"1"として、次のカラムをオートフィルで"0"から"255"までとし、3カラム目にレイヤ名を記入します。 レイヤグループ、レイヤ名称共、空白のセルがあってもかまいません。 CSV形式で保存します。 エディタでカンマ","を半角スペースに一括置換します。 拡張子を.namとして名前をつけて\Bedraw\Programフォルダに保存してやります。 ※注意 名称が空白のレイヤ番号はBeDrawに読み込み時、無視されます。字数制限をオーバーした文字はBeDrawに読み込み時、切り捨てられます。エディタはWindows標準の"メモ帳"でもかまいません。レイヤグループ番号、レイヤ番号はソートして(そろえて)おく必要はありません。BeDrawがソートして読み込んでくれます。 |
Q: 右クリックメニューやシフト右クリックメニュー、キーボードショートカットの設定をするときに注意事項はありますか? |
A: ヘルプの「各種情報を設定する」>「オプション項目を設定する」に記述されていること以外で注意することをあげます 右クリックメニューとシフト右クリックメニューはサブメニューが使えます。 ただし、各メニューの項目の合計は40までです。この時【サブメニュー始め】と【サブメニュー終わり】もされぞれ1項目に数えられますので、項目数をオーバーしないように注意してください。 |
Q: ショートカットを設定するときのセオリーのようなものはありますか? |
A: 特にありません。ショートカットは簡単に設定の変更ができますので、とりあえず作ってみてからカットアンドトライで最も使いやすくなるように設定をしていってください。 とは言ってもまったくのプレーンから作成するのもしんどいでしょうから一般的な方針をあげてみます。 自分の作図環境で最も使用頻度の多いコマンドは右クリックメニューに登録します。 点選択モード、オフセットモード、レイヤ選択モードなどのモードの切り替えはキーボードに登録するのが良いでしょう。 シフト右クリックメニューは普段は使わないが、コマンドツリーから選択するのは少し面倒くさいと思われるコマンドを登録してやると便利です。 この下のツリーにショートカットのサンプルを登録しますので、切り取り線以下を切り取り、エディタにコピーして、拡張子を.sctとしてBeDrawのプログラムのあるフォルダに保存して使ってみてください。 すでに御自分の環境を作成されている方はこの下のツリーに御自分のショートカットを、使用目的(たとえば意匠設計、構造設計、設備施工図用など)を添えて登録してください。 ご協力をお願いします。 |
建築設備施工図、設計図作成用ショートカットのサンプル 切り取り線から下をエディタにコピーして、拡張子を.sctとして名前をつけてBeDrawのプログラムのあるフォルダに保存して使用してください。 Y.S
========================= 切り取り線=============================== [Menu] #0=32881 レイヤと属性を変更 #1=32976 図形貼り付け #2=32939 グループ #3=33173 コピー系 #4=32895 任意コピー #5=32897 相対コピー #6=32903 対称コピー #7=32806 オフセット #8=33174 【サブメニュー終り】 #9=33173 移動系 #10=32894 任意移動 #11=32896 相対移動 #12=32898 回転移動 #13=32902 対称移動 #14=32900 倍率移動 #15=33174 【サブメニュー終り】 #16=33173 変形系 #17=32857 線伸縮 #18=32858 中取り #19=32865 トリミング #20=32866 分割 #21=32877 包絡 #22=32908 引伸ばし #23=32863 角丸め #24=33174 【サブメニュー終り】 #25=33173 作図系 #26=32799 2点間線 #27=32800 連続線 #28=32812 長方形 #29=32836 円 #30=32955 楕円 #31=32854 任意点 #32=33140 矢印 #33=33174 【サブメニュー終り】 #34=33173 文字系 #35=32872 文字 #36=33022 文字サイズ変更 #37=32967 文字揃え #38=33174 【サブメニュー終り】 #39=0 [ShiftMenu] #0=33158 図形記憶 #1=32969 部品を保存 #2=33173 ハッチング #3=32823 ハッチング #4=33073 ハッチング中ぬき #5=33074 ハッチング変更 #6=33174 【サブメニュー終り】 #7=33173 寸法 #8=32843 線間補助線 #9=32845 線間寸法 #10=32850 引出し線 #11=32968 寸法値変更 #12=33174 【サブメニュー終り】 #13=0 #14=0 #15=0 #16=0 #17=0 #18=0 #19=0 #20=0 #21=0 #22=0 #23=0 #24=0 #25=0 #26=0 #27=0 #28=0 #29=0 #30=0 #31=0 #32=0 #33=0 #34=0 #35=0 #36=0 #37=0 #38=0 #39=0 [Key] #0=0 #1=0 #2=0 #3=0 #4=0 #5=0 #6=0 #7=0 #8=0 #9=0 #10=0 #11=0 #12=32774 #13=33122 #14=0 #15=0 #16=0 #17=33189 #18=0 #19=0 #20=0 #21=32775 #22=0 #23=0 #24=33075 #25=0 #26=32879 #27=57644 #28=0 #29=33188 #30=57643 #31=0 #32=0 #33=32772 #34=0 #35=0 [ShiftKey] #0=0 #1=0 #2=0 #3=0 #4=0 #5=0 #6=0 #7=0 #8=0 #9=0 #10=0 #11=0 #12=0 #13=0 #14=0 #15=0 #16=0 #17=0 #18=0 #19=0 #20=0 #21=0 #22=0 #23=0 #24=0 #25=0 #26=0 #27=0 #28=0 #29=0 #30=0 #31=0 #32=0 #33=0 #34=0 #35=0 [MenuArea] #0=1 #1=1 #2=1 #3=1 #4=1 #5=1 #6=1 #7=1 #8=1 #9=1 ========================= 切り取り線=============================== Y.S
TOP |
Q: ヘルプを見てもサブメニューの作り方がわかりません。どうやって作るのですか? |
A: [モード][カスタマイズ][メニュー](または[シフトメニュー])[追加]で、コマンドの選択ダイアログの[種類]ボックスの中に「サブメニュー」があります。 選択すると「【サブメニュー始め】名称を変更」と言う名称で【サブメニュー終わり】と共にメニューダイアログの中に作成されるので適宜名称を変更し、サブメニューの中に入れたいコマンドを【サブメニュー終わり】との間に移動してください。 |
Q: カスタムツリーを、自分専用の物を作りかえたいです。カスタムツリーへのコマンド追加を具体的に教えてください。 |
A: カスタムツリーへのコマンドを追加するときの基本。 1)コマンドを選ぶ。 2)書き込みたい色・レイヤ等を設定。(切り替える) 3)コマンドタブに移り右クリック選択メニューより[コマンドの記憶] 4)コマンド名を入力すると、コマンド ツリーの[カスタム]に追加されます。 例としてスケール1/100に600×600の四角を グループ0のレイヤ7に コマンド名 [柱] と登録する場合で説明します 1)スケールを 1/100 にします。 2)書き込みレイヤを グループ 0 のレイヤ 7 にする。 3)コマンドを[多角形][長方形]にする 4)ダイアログバーで座標にチェックをいれ XY辺に600,600入力 5)左側にあるコマンドタブを[カスタム]に切り替え 6)コマンドタブ[カスタム]上で右クリック選択メニューより[コマンドの記憶] 7)[カスタム]メニューが出ますから[名称]に”柱”と入力 8)そうすると[カスタム]メニューの一番下に[柱]がふえます 以上追加です。 次回からも使うのであれば 9)コマンドタブ[カスタム]上で右クリック選択メニューより[設定]選択 10)フロッピーボタンで保存。 参考までに編集するのも 9)で選択 編集後(削除・変更)と10)のくりかえしです。 |
Q: カスタムツリーに[格子910.0,910.0]で登録したハッチングコマンドで作図させようとしたところ[格子455.0,455.0]とダイアログバーに表示されます。なぜですか?。そして対策方法は? |
A: カスタムツリーで登録するハッチング等の数値は、図寸の値を、縮尺倍しています。考えられる理由としてS=1/100で登録したものをS=1/50で使用したのではないでしょうか。 対策方法はS=1/100用のカスタムツリーと1/50用のカスタムツリーを用意するしかありません。 |