悦に入る男。
同居人のことである。「世帯主」ともいう。
面白い生態を持つ。
-
新しい服を買うと300回以上鏡の前で着たり脱いだりを繰り返す。
普通は試着程度で済ませるものだと思うのだが、着てみては鏡を見て悦に入っている。
-
ハゲを恐れ風呂ではマッサージを欠かさない。そしてあがってくると、必ず一度は全裸のまま鏡の前に立ち、悦に入る。
要は、悦に入るのが好きだということだ。
ちなみに鏡に見入るほどのビジュアルではない(断言)。
-
酒に弱い。しかし飲み会は好きだ。彼が泥酔しているかを知るには「この、酔っ払い!」と声をかけてみるとよい。「かっぱらいよりましでしょ」と戻ってきたら、間違いない、彼は泥酔している。そんな時は速やかに布団へ送り込もう。
-
蜂のように空を飛んだり人を刺したりはできないが、鳥のようにこまめにフンをする。フンやおならの話を避けて通っては、彼と友人関係も築けない。
そんな、一緒にいても呆れることはあっても飽きることはない相方だが、最近、彼に似てきた、と私は人に言われることが多い。そ、そんな……
back