ビアガーデン      


    久しぶりの更新や。何しろ7月は2日しか休まれへんほどいそがしかったからな。それも8月2日の土曜日で一段落して、この日は早く帰ってこれたこともあって、親父夫婦を誘って覚子と澪音の5人で歩いて10分ほどのOAP(オオサカアメニティーパーク)の特設ビアガーデンに出かけてん。
澪音を乗せたベビーカーをお袋が押してその横で何とか自分の方を向いてもらおうと親父が澪音に「みーちゃん、おじーちゃんですよ、バァー。」などと言ってる。でも澪音は下唇を出して眉毛をつり上がらせながら虚空を睨んでる。俺と覚子が先を歩こうとするけど後から親父達はなかなか付いてこない、立ち止まっては澪音に向かって「みーちゃんバァー」などとしてるからや。こんなんやったら、歩いて10分の所が2〜30分かかってしまうわ。「歩きながら、あやしいや。」俺にそう言われたもんやから、歩いて付いて来るものの依然俺の背後で「みーちゃん」「バァー」と言う親父とお袋の声が聞こえる。親父とお袋があやしたのも空しくビアガーデンに着いたときには澪音はベビーカーの揺れが心地いいのか熟睡や。
川辺りのパーク内に作ったビアガーデンは盛況で空席が無いほどや。親父が店員に「空いてる席あるか」と尋ねてくれたが、空いてるのは目の前の席だけのようや。その席はビルに遮られて風が通らへん。澪音が暑がってはいけないと、すかさず親父が「もう少し風の通る席ないんか。」と尋ねると、店員は澪音を見て分かってくれたようで、「パイプ椅子ですけど、奥の方に席をつくりましょうか。ここより風は通ると思いますよ。」といってくれたので、そうしてもらうことにしてん。その席はビル風が吹いて涼しいけど、かなりの強風や。何しろ飲みかけてたビールが風で倒れるほどや。でも澪音は依然として熟睡。
このビアガーデンはFMオオサカも協賛してるみたいで、特設ステージの上では女の人がDJをしていてリクエストを募ってる。BGMに流れてるのは広末涼子を始めとして今どきの若者の曲ばかりやのに、親父は「オーロラ輝子の夫婦みちはかけてくれるかな」と聞いてくる、「多分無理や。そんなCDもってきてないとおもうわ。」でも隣の席に座ってたおじさんが「オーロラ輝子の夫婦みち」をリクエストしていた。親父は夫婦みちがかかるのを待ってたみたいやけど、演歌は1曲もかからへんかったのは言うまでもないやろう。
親父が席を外した隙に、目を覚ました澪音をお袋がだっこして何処か行ってしまった。そこら辺を散歩してるんやろうけど席に戻ってきた親父は「お母さんと澪音は何処いったん。」と気になる様子で、澪音とお袋を二人だけにさせてはなるものかと、また席を離れて澪音を探しに行ってしまってん。そのおかげで俺と覚子は二人でゆっくりビールを楽しめたけどな。
帰りの道すがら親父が「澪音にお酌をしてもらえるまでは長生きせんとあかんな。」などとつぶやいていた。そんなこと親父の口から聞いたのは初めてや。まあそれ位まではくたばらずにがんばってや。
   



 
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