天空の城ラピュタ

天空の城ラピュタに関する話題いろいろ
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ラピュタのモデルはどれ?
 よく耳にするラピュタのデザインのモデルの候補として、フランスのモンサンミッシェル島、ブリューゲル作「バベルの塔」、ルネ・マグリット作「ピレネーの城」等が挙げられます。

 モンサンミッシェル島に関しては、ブエナ・ビスタのラピュタビデオ発売記念で懸賞旅行キャンペーンが あったのは記憶に新しいです。
A賞:〜ラピュタのルーツをたずねて〜
ウェールズ「ロンダの谷」と神秘の島「モンサンミッシェル」7日間の旅
10名20組様・旅行期間(予定)99年1月14日(木)〜20日(水)
B賞:ラピュタトランク(2000名様)

モンサンミッシェル島の写真はインターネット上にたくさんあるので、 各自探して見てください。似てないこともないかな〜とじっくり見ると、やっぱり似てないなあ。 実際は、ラピュタのロケハンで監督が行ったのはウェールズです。

 ブリューゲルの「バベルの塔」もかなり有名な絵なので、学校の教科書で見たことがあると思います。 これは確かに似てますね。「バベルの塔」外壁で、よーく見るとラピュタの外壁の一部に似たデザインを発見できます。 かつて「空中庭園(1986/12/27発行)」という同人誌で、 著者の一人が宮崎監督にその辺のところをうかがってみると 「まあ、私もブリューゲルの絵は見たことあるけど、全部覚えているわけでもないしねぇ」とのことでした。 個人的な同人誌で宮崎駿のインタビューができたなんて、今では考えられないほど羨ましいことです。いい時代でした。

 マグリットの「ピレネーの城」は、浮いている岩の城の絵です。これもインターネットで探せば画像は出てくるでしょう。デザインはラピュタとは全然違うけど、浮いている城ってとこが同じだけ?個人的には好きな絵です。

 ラピュタ関連の書籍は、たぶん全部持ってますが、監督が「これがモデルだ」と認めたものはないのです。 どこにも明記してません。いや、私が見落としているだけかもしれませんね。監督が明言している見つけたら教えてください。
 宮崎監督はとても博識ですから、いろんな書籍や絵を見ています。 それが頭の中に残っていて、無意識にデザインに出てくるのではないでしょうか。そして誰かが似た建物を発見すると「ラピュタに似てる」「もしかしてラピュタのモデル?」「ラピュタのモデルらしいよ」「これがラピュタのモデルだ!」という具合に広まっていったのではないかと思います。

 似たような事例でラピュタの樹があります。ケアンズに行くとガイドさんから 「ラピュタのモデルとなった樹がケアンズにあります」と聞くことがあります。カーテンフィグツリー(絞め殺しのイチジク) という樹なのですが、その中でも特に大きいものがそれだと言われてます。 今ではオプションツアーを組めるので見てみましょう。とても見ごたえあります。 でも実際はモデルではありませんよ。詳しくは「ラピュタとパロネラパーク」を読んで下さい。 カーテンフィグツリーはツルのあつまりという感じですが、ラピュタの樹は大樹ですから。 他にもケアンズにはパロネラパークの古城がモデルと噂されてますが、それも間違いです。 ラピュタを宣伝文句にしなくても魅力的な観光スポットですから、ぜひとも訪れることをオススメします。 ちなみにケアンズはとても良いところです。何度か海外旅行に行ってますが、ケアンズが一番好きです。

 また、アンコールワットの遺跡がラピュタに似ているという指摘もありましたが、 似ている部分あってもおかしくないと思います。宮崎監督がアンコールワットを訪れたなら、 影響受けた可能性もあります。ただラピュタ関連の書籍に「アンコールワットを参考にした」という記述がないため、 確かなことは分かりません。ただ世界中の遺跡の影響は受けていると思われます。

ラピュタは女性ファンが多い?
SIHGTという雑誌をご存知でしょうか。ロッキングオンから出てます。過去の作品について語ることを嫌う宮崎監督が、めずらしくナウシカ以降の作品についてインタビューを受けてます。インタビュアーが「ラピュタはものすごく女の人の支持が高い」と言ってますが、実際私は男性ファンのほうが断然多いのではないかと思います。これは長年ラピュタファンをやって、ジブリサークルとHPを運営していた勘ですけどね。コミケでラピュタ本を出しても、買って行くのは男性が多かったし。大々的に投票でもしない限り本当のことは分からないかも。

バルスの謎
ラピュタの謎の一つ、シータはどうやってパズーに「バルス」を教えたか。 いろんな説がある。飛行石に聞こえないように教えたとか、「バとルとスなのよ」と教えたとか。
そこで私なりに説を考えてみました。ラピュタのイメージボードの中に「飛行石はシータの思いで反応する」と書いてありました。ただ言うのではなく、シータが心をこめて唱えないと反応しないのです。「リテ・ラトバリタ・・・・」は心底助けて欲しいときじゃないと飛行石は光らないし、「バルス」はマジでヤバイと思ったときじゃないとダメなのかな、きっと。だからパズーに教えたときは、心をこめないでサラッと教えたのかもしれません。
さて、もしシータの立場だったら、あなたならどうしますか?・・・私だったら、え?言わなくても分かる?

ラピュタ絵コンテを買おう
ナウシカ以降の作品の絵コンテが再販されました。そこでラピュタの絵コンテが以前発売されていた絵コンテとどう違うのか比べてみました。
値段、古いほうは定価2000円。新しいほうは2600円。
紙質、もちろん新しいほうが値段が高いだけあって良くなってます。
表紙、古いほうは空中庭園のお墓のレリーフ画像、新しいほうは宮崎監督のパズー・シータの水彩画。

そして決定的に違っているのがおまけページです。古いほうには宮崎監督の映画作りについての話やラピュタ資料集が載っているのです。資料集の内容のほとんどはロマンアルバムやジ・アートに再録されてますが、ムスカ初期設定の一部、ラピュタキャラの横並びになってる図は、他の本では見たことないから旧絵コンテだけだと思います。動画スタッフへの連絡メモも図入りで読んでいて面白いです。
一方、新しい絵コンテには「月報」が付録で付いてます。有名人の作品に対する思い入れと、アニメーション評論家のおかだえみこさんの作品論が載ってます。
古いのを持っている人も、もしボロボロになっていたり、「月報」に興味があるのなら買ってみてはいかがですか。