宮崎監督は御存知の通りミリタリーマニアです。宮崎映画は紅の豚を最後に兵器類が出てこないけど「モデルグラフィック」には描きまくってますね。ラピュタに出てくる兵器類の描写は実にリアルです。物語の中には実在する兵器類と同じ名前や似た物もあるんですよ。そこで、私はミリタリーマニアではないので協力を得ながらそんな兵器類を紹介します。 協力・明orハンス様 (無知な私ゆえ、編集が出来ずに、ほとんど文章を拝借しました。すみませんm(_ _)m) ゴリアテ ゴリアテは第二次世界大戦中のドイツ軍の兵器です。「軽装薬運搬車(Leichte Ladungstra(このaはアー・ウムラオトです)er)」と いって使い捨ての遠隔操作式の装軌式爆薬で、ようするにリモコン戦車です。 主に地雷原清掃作業やトーチカの破壊に用いられました。電動モーター型とそれよりもう少し大きいガソリンエンジン型がありました。 巨大な飛行戦艦ゴリアテと全く反対ですね。 <SdKfz303 ガソリンエンジン型> 戦闘重量:0.43t 全長:1.63m 全幅:0.91m 全高:0.62m 装薬:100g(改良型では) 最大装甲:10mm(軟鉄を使用しています) 最大速度:12km/h 行動距離:12km 製造:ツュンダップ社 ドーラ これもドイツ軍の兵器です。「80cm(!!)列車砲“グスタフ/ドーラ”」です。 1933年に仮想敵国フランスのマジノ線を攻撃する目的で計画され、1937年より実際の 設計に入った巨大列車砲です。1941年、砲身のみの試射が完了し、1942年に完全組み 立てでの試射完了しました。おりからの独ソ戦のセバストポリ(クリミア半島の黒海 に臨む港湾都市です)要塞攻略戦に使用されました。その際には60両の貨車で輸送さ れ、組み立てに一ヶ月以上かかったといわれています。しかし、この戦いで発射され た4.8トンの留弾と7.1トンの徹甲弾は、一撃のもとに地下弾薬庫を粉砕しています。 砲の運用には少将指揮の1500名が必要で(実際の射撃に要する人員は約500名)他 に対空、修理部隊の4000名が必要としたといわれています。2門が完成。終戦時、1 号砲「グスタフ」は、バイエルンのアウエルバッハという都市で、米3軍に分解した 姿で発見され、2号砲「ドーラ」は、ライプチヒとその周辺の鉄道資材置き場に、投 げ捨てられた状態で発見されています。 また実際は1門しか生産されず“グスタフ”の別称が“ドーラ”という説もありま す。あるHPでドーラという愛称の由来はこの列車砲の設計者の妻の名だとか・・・。 さらに“グスタフ”は“ドーラ”を1942年6月22日以降に呼び換えたものという説もあります。 ところでカリオストロの城で衛士長の名前がグスタフなんですけど、彼も巨漢だし、偶然でしょうか。 <80cm列車砲“グスタフ/ドーラ”> 口径:80mm 戦闘重量:約1350t 砲身長:32480mm 初速:秒速700m 発射速度:1発/15分 最大射程:470000m 砲弾重量:4800kg 砲員:約500名 製造:クルップ社 ロケット艇 ドイツ軍のグライダーで「ゴーダGo244」という兵器があります。このグライダー が1番ロケット艇に似ていると思うのですが・・・(ロケットではないです) <ゴーダGo244> 全長:16m 全幅:24m 重量:不明 武装:7.92mm機関銃×4または8 乗員:2〜5名、兵員21名 製造:ゴーダ・ワゴン製造社 装甲列車 ドイツ軍の、おそらく「BP42」系列がモデルと思われますがドイツ軍の装甲列車は多くの編成例がありこればっかりははっ きりしません。 タイガーモス 写真・のっち様 複葉機のタイガーモスは1930年にイギリスで開発された練習機です。この機で訓 練した多くのイギリス空軍パイロットが後のバトル・オブ・ブリテン(1940年のドイ ツ空軍対イギリス空軍によるイギリス本土上空の大空戦)で活躍したそうです。また オーストラリアでも生産されたそうです。 現在でも各国に飛行可能な実物が多く残っています。 <D.H.82 Tiger-Moth > 全長:7.29m 全幅:8.94m 最大重量:828kg 最高速度:172km/h 巡航速度:145km/h 発動機:デハビランド「ジプシー・メジャー」1C水冷直列6気筒145馬力×1基 乗員:2名 製造:デハビラント社 ムスカの銃 エンフィールドか、ウェブリー&スコットか、はっきりしません。モデルガンショップHPでも意見が分かれているのです。 紅の豚と名探偵ホームズでも似た銃が出てきますが、あちらはエンフィールドらしいです。 ムスカの銃は2つの混合のオリジナルではないでしょうか? 重機関銃 ティディス要塞で復活したロボット兵が階段を上っていくところで兵士達が阻止しよ うとするシーンがあります。あそこに登場している重機関銃にもモデルがあると思 います。ゴリアテの対空機関銃も発射音からして同じ重機関銃と思われます。 おそらくロシア軍のマキシム機関銃がそれのようです。 非常によく似ていますが車輪や砲楯(シールド)の大きさの違いや給弾が反対からと いう点が違うようです。(給弾・・・マキシムは右側から。この重機関銃は左側から です。)マキシム機関銃は元々イギリス製で各国で使用されました。 <PM1910(ロシアでの正式名称)> 全長:1110mm 銃身長:720mm 重量:23.8kg(銃本体) 使用弾薬:7.62mm 装弾数:250発ベルト 発射速度:550発/分 |