宮崎駿作品&スタジオジブリのセル画・原動画事情

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宮崎駿作品&スタジオジブリセル画通販事情

 セル画コレクターの皆様こんにちは。 今や高値で取引される宮崎作品のセル画は、昔はちゃんと通販していました。 もっと早く生まれていれば買うことが出来たのに。ラピュタ公開当時の私の小遣いでは1枚も買えませんでした。 それどころか、ラピュタの存在すら知らなかったし。今は四方八方手を尽くし、その無念を晴らしている最中です。 当時は経済力のないお子様だったジブリセルコレクターの皆さん、これを読んで悔しがりましょう。 あちこちで聞きまくったり、自分で調べたりしました。もし事実と違っていたら教えて下さい。

未来少年コナン

日本アニメーションが通販していました。ファンクラブ向けに背景付きで複製セルも通販してました。1枚500円だったかな? コンテやキャラクター表等も通販で買えたり、日本アニメの一階に販売コーナーがありました。

ルパン三世カリオストロの城

東京ムービーの一階に買えるスペースがありました。スタジオに出入りしていたファンにもあげていたようです。

風の谷のナウシカ

ナウシカ公開前にアニメージュで「風の谷七人衆」という、ファンがナウシカ新聞を作る企画がありました。 企画参加者にはセル画が1枚ずつ配られました。企画参加者の総数は約2万人。 ただしセル画をもらうために偽名を使って何枚もゲットした人もいました。 ナウシカセルは約5万7千枚ですが、小さい蟲だけ、口だけ、豆粒キャラだけというのも多いです。 2万人に配るのですから、ナウシカのバストアップのセルをゲットした人は運がいいでしょう。 でも本当にいいセルは当時のスタッフが確保したとか。

天空の城ラピュタ

1986年9月号アニメージュのラピュタ特集P48に、通販案内が小さく載ってます。 ジブリに葉書で申し込むと通販方法が返ってきます。
セル画のみ Aランク・3000円 Bランク・2000円 Cランク・1500円
背景付き Aランク・8000円 Bランク・5000円 (それぞれ各1枚)
欲しいキャラ、シーンが指定できて、人気がある場合は抽選でした。背景付きはすぐになくなったみたい。

となりのトトロ

1988年6月号アニメージュのファンプラザP152に載ってます。 通販方法はラピュタと一緒です。値段もそれほど変わらないでしょう。キャラの指定はできたかどうか分かりません。 火垂るの墓も一緒に通販できたのでしょうか?

魔女の宅急便

1989年11月号アニメージュのファンプラザP180に載ってます。 通販方法はラピュタと一緒です。値段もそれほど変わらないでしょう。キャラの指定はできたかどうか分かりません。

おもひでぽろぽろ

1991年12月号アニメージュのP205に価格表がしっかり載ってます。 ジブリに往復葉書で申し込みで、小学生編か27歳編が選べました。シーンやキャラの指定はできません。
背景付セル(アップ)6000円   背景付セル(その他)5000円
セルのみ(5枚1組)3000円   セルのみ(1枚)1500円

紅の豚

1992年11月号アニメージュのP215に価格表が載ってます。 ジブリに往復葉書で申し込みで、シーンやキャラの指定はできませんでした。
A・背景付きセル(メインキャラ)6000円  B・背景付きセル(ポルコの飛行服)5000円
C・背景付きセル(その他)3000円  D・セルのみ1枚(メインキャラ)1500円
E・セルのみ1枚(ポルコの飛行服)1000円  F・セルのみ(5枚1組)3000円

以降、ジブリはセル画通販をしなくなりました。このあとの作品で市場に出回っているセル画は、関係者やスタッフがもらったものか、 塗りの失敗作か、傷がついて使い物にならなくなった物か、偽物です。

レイアウト・原動画事情
 宮崎監督は作り終わった作品に執着心がない人です。トトロに関してはそうではないみたいだけど。だから原動画・ラフ画は捨てちゃうんです。 映画一本で数万枚の原動画を保管するのは大変だからということもありますが、資料的価値としてはセル画よりもはるかに高いのにね。
 アニメは今や、日本を代表する文化です。とくにジブリの原動画は第一級の資料となることでしょう。捨てるなんてとんでもない。 スタッフがせっかくだからと取っといておいたり、ゴミ箱から拾ったり、通販でセル画と一緒に動画が付いていたり。 未来少年コナンの動画はよく出てきます。スタッフが記念に取っておいたとか、スタジオに来たファンにあげたのでしょう。 そして熱が冷めて、他のファンに売ったのでしょう。 自分の青春の象徴だから、捨てるよりも大切にしてくれる人に売ったほうが原動画も浮かばれるって。
 トトロ以降、原動画をあまり見かけないのは、スタッフが勝手に持って行かないように監視が厳しくなったからとか。 それでも見かけることはたまにありますけど。

偽物
 ジブリセルは人気があるので高値で取引されます。セル画は複製しやすく本物を区別するのが難しいです。 動画さえ手に入れば簡単に複製が出来ます。アニメスタジオが複製を作ってセル画ショップに売り飛ばしたり、なんて話も聞きます。 プロのアニメーターが作るのですから、真贋の鑑定は無理でしょう。 動画はなくても、映像からセル画をおこすこともできます。有名な店で買ったから大丈夫なんてことは絶対にありません。 だってさ、大きな声では言えないけど、ま○○らけではオキノさんが草壁先生と間違えられて売ってたくらいだよ。 有名店の店員すべてが目利きというわけじゃないんだよ。 偽物でも構わないという気構えでないとコレクションなんてできませんね。 幸い、私の探しているセルはジブリの中では安いムスカだから。それでも他のセル画と比べればとんでもなく高いけど。 今は高値のジブリセルも、偽物が横行していることが広く認識されれば、相場はもっと下がるでしょう。

 イメージボードや原画・レイアウトは美術学生が小遣い稼ぎに真似して描いたというウワサを聞きました。 筆跡を完全に真似るのは難しくても、私のような素人には見分けが付きません。 市場価値が高いので、当然のごとく偽物が出回っていてもおかしくありません。 とくにレイアウト・イメージボードはめったに出てこない珍品です。 でも誰が描いたものかはっきりしていることが多いので、セル画よりも真贋がつけやすいと思います。 当時のアニメーターに見てもらえばだけど。

 動画は通販セルにくっついていたり、まとめて大量に残っていたりなので安価です。数十枚1セットで数千円から数万円。 数十枚描くのは時間と労力が必要で、作っても元が取れないため、おそらく偽物はないと思います。 よほど人気キャラが出ていないと、せいぜい1万円ですよ。 もっともこういうのは相場なんてないので1枚で数万円という売る気のない店も存在しますが。

相場
 海外ではセル画は美術品として扱われていますが、日本はアニメ大国といえど、まだまだマニアグッズの域を出てません。 ジブリセルは海外のほうが高値で取引されます。ナウシカ1枚100万円の値が付いたと聞いたことがあります。 数十万円で取引されるのはよくあるみたい。何考えてるんだろう。私も人のことは言えませんけどね。
 日本の市場としては最近出来てきたばかりなので、価値が均一ではありません。店によってバラバラです。 この手の店で大手なのは御存知、まんだらけです。最近はまんだらけが市場価格を決めていると言われてます。 うれしいことに他のセル画店よりも安いですが、どう考えたって売る気のない値段も・・・サンが50万円とか。 もののけファンは10代20代でしょう。買えるわけないじゃん。外国人コレクター向けの値段ですか。
 ちなみに過去に通販していた中で高値3巨頭は、クラリス、ナウシカ、シータです。 とくにカリ城ファンは30代以降が多いので、クラリスセルにお金をつぎ込めるってわけです。 未来少年コナンは、さすがテレビシリーズ、大量に残ってます。当時の熱狂的なファンが大切に残してくれました。 だから相場は他の宮崎作品と比べて安いです。耳すまやもののけセルは通販していなかったので市場に出るととんでもない高さです。 一体誰が買うのだろう?

セル画の保存
セル画は傷がつきやすく、長期の保存は難しいです。トレスラインは光に当てつづけると消えます。 そうならないように気をつけて保存しましょう。

1.冷暗所に保管する。
2.立てて保管する。上に重いものを置かない。
3.ホッチキスやセロテープは酸化するので剥がす。
4.裏に紙がついていたら、剥がす。塗料とくっついていたら紙だけ水で湿らせて剥がす。
  ぬれた布で裏から軽く叩いて気を付けて剥がしましょう。

それでもトレスラインは年月と共に消えてきます。そんなときに供えて手動トレスを精進して下さい。