アスカ
「やぁ、サララさん。
アスナ
「はじめまして。
アスカ
「あっ、初対面だよね! ボクの妹でアスナです。
「アスナ、この人がサララさんだよ。
アスナ
「あなたが……。
「よく、ねえさんから、サララさんのことは伺ってます。
アスカ
「あっゴメン、ボクは情報収集の途中だった。そろそろ、行かなくちゃ。
「サララさん。アスナ、また今度ね!
アスナ
「ア、アスカねえさん。
「まったくもう! ごめんなさい、サララさん。
「アスカねえさんて普段から、ああいう人だから。
「今度、ねえさんと二人でゆっくりとご挨拶に伺います。それじゃあ、私もこれで。
チョコ
「行っちゃった……。誰もいなくなったねえ。
ジェド
「私の一族はジュダの子孫なのだ。かつて伝説の勇者を助けた神官という名誉ある家系であると同時に
「裏切者であるという汚名も背負ってきた。……はたして私の先祖は裏切者だったのか?
「その汚名を晴らすためにも、私は勇者どのを助けるために、この身をつくそうと考えている。
ジェド
「決断の時は近い。その時、私は……。できるのだろうか?
「勇者どののため……。私自身のため……。わからない。
「オヤジ、また来る。つけといてくれ。
グスタフ
「アイツ、最近よくウチの店に顔を出すようになったが……。いつも、悩んでやがるな。
ライアット
「その時、団長が例の長話を始めてしまって、敵は逃げてしまったんですよ。
オーロラ姫
「まあ、それは大変でしたねえ。ウフフ。
ライアット
「そうなんですよ。ハハハハハ!
オーロラ姫
「楽しいお話、また聞かせて下さいね。それでは。
ライアット
「はあ……。オーロラ姫。
ライアット
「サララさん。いつからそこに。
「い、いや、私は、あの、その失礼します。
キリール
「大発見よ! ◯◯◯山の 頂上で、古い貝ガラがみつかったの。
「きっと、むかしの海の底だったのよ!
「これが証明できれば、ダンジョン学の大きな進歩となるはずよ!
スカピン
「いや〜、本当にすいません。
テレサ
「スカピンさん。本当に言いづらいのですが、そう何度もお金のない人を復活させていると、
「赤字になってしまうのです。ですから、命を粗末にしないでください。
スカピン
「いや〜、本当に面目ない。
マルローニ
「しかし、ワシ一人でいくのは。
「じゃが、ここでもし大発見をしたら、ワシとキリール先生は。
「とはいっても、死ぬのはイヤじゃし。
「やめとこう。
???
デスモンテ神父
「おお、おぬしか! ちょうど、よいところに来た。おぬしに渡すものがあってな。
『聖なるメイス』をもらった。
デスモンテ神父
「なにもないよりはマシじゃろう。
(ミカリンとガブリンが逃げまわっている)
チャチャ
「待つニャー。ちょっとでいいニャー。かじらせてニャー。
チャチャ
「おまえたち、美味そうだニャー。かじらせてニャー。
チャチャ
「にっ、逃げられたニャー! 美味そうだったのに!
サファイア
「何を言っているんだ! おまえは。
ハイライン
「だから言っているだろう。おまえを誘いに来たんだ。もちろんデートに!
サファイア
「ばっ、ばかなことを言うな。私は、そっそんなことに興味はない。
ハイライン
「そうか、おまえに興味がなくてもオレにはある。
「オレはおまえとデートがしたい。本気でそう思っているから、言葉にしただけだ。
サファイア
「ばっ、ばか! だいたい、私なんかとデートなんて……。
ハイライン
「その言い方はよくないな。おまえほど女らしい女はいない。
サファイア
「帰れ! 二度と来るな。
ハイライン
「わかった。今日は帰ろう。
「だけど、また誘いに来るぜ。おまえがOKするまで。
サファイア
「まったく、あの男は……。
ゲヒンゴ
「てめぇ、ルビィやりやがったな!
「「城に伝説のアイテムがある」っていうから、いってみりゃー。
「ウソ情報を流して、俺さまをはめるたあいい根性してるじゃねえか。
ルビィ
「オーホッホッホ! 騙されるほうが悪いのですわ!
「騎士団にやられたときのアナタの顔ときたら、一生経っても忘れられませんわ!
サファイア
「残念だったなゲヒンゴ。おまえも年貢の納め時だ。
ガーネット
「まあ、観念するこった。
ゲヒンゴ
「おかげで騎士団から、逃げまわらなきゃいけねえじゃねえか。
ルビィ
「今日からここは、アタクシ達の盗賊ギルドですわ。
ガーネット
「やったな、ボス。
サファイア
「やりましたね。
ゲヒンゴ
「くそー! 小娘どもに俺さまの盗賊ギルドを奪われるとは。
チープ
「ちっふざけんなよ!
スネイク
「テメエ、ルビィ覚えてろよ!
ルビィ
「本当に残念ですわ! これで、アナタがたのお顔が見れなくなると思うと涙がとまりませんわ!
「オーホッホッホ!
ゲヒンゴ
「クソッ!
スネイク
「………。
チープ
「この借りは必ず返すからな!
リンダ
「あ〜ん、ダーリン待ってえ。
ルビィ
「オーホッホッホ! オーホッホッホ! オーホッホッホッホッホッホ!
「あら、サララちゃん。今の見ていたかしら。
「これでこの盗賊ギルドは、アタクシ達のモノですわ。オーホッホッホッホッホッホ!
サファイア
「ゲヒンゴのやつにワナをかけたら見事にひっかかってな。
ガーネット
「あいつらは、今や騎士団に追われる身ってことさ!
「所詮、あたいたちの敵じゃあなかったねえ。
ルビィ
「ゴメンなさい。サララちゃん。
「これから、このギルドをアタクシ好みにしたてあげなくちゃならないの♥
「また、後で出直してきてくれる。
チャチャ
「なに、言ってるかよく分からないニャー。
ハイライン
「君はなんて野生的なんだ。他の女性にはない魅力がある。オレとデートしてくれないか?
チャチャ
「デートって、なにニャー? それ、美味いかニャー。
ハイライン
「またにするよ……。
チャチャ
「あっ逃げたニャー。デートってやつを一人ジメする気ニャー。
グレイホーン
「あなたか……。あなたは、自分がなぜ存在しているかを考えたことがあるか?
「私はいつも考えている。自分はなぜ獣人なのか? なぜ獣人族は存在するのか?
「私には、わからないのだ。いくら考えても。……。
「いや、すまなかった。
チョコ
「あれ、なにか落ちているよ。
『ミニスカート』を手に入れた。
チョコ
「『ミニスカート』? なんでこんなところに落ちているんだろう?
チャチャ
「それはアタイの『ミニスカート』だニャ〜。
「サララが、見つけてくれたのかニャ? ありがとうニャー!
『ミニスカート』を渡した。
チャチャ
「あの『ミニスカート』はだニャ、むかし、町にお使いにいったとき市場で見つけたニャー。
「すご〜く気にいって、すかさずゲットしたニャー。アタイの宝物ニャー。
ガル
「おめー、こんなモノはいてんのか?
チャチャ
「ところが、はけないんだニャー。シッポがジャマなんだニャー。
「それに腹や足の形があわないから、はけてもカッコよくないんだニャー。
「人間になれば、『ミニスカート』が似合うと思うんだけど……。
「はやく人間になりたいニャー。
ガル
「おめーが人間になりたい理由って、それだったのか……。
グレイホーン
「しかし、安心したよ。
「彼女が人間になりたいという理由はべつに獣人であるのを嫌ってのことではなかったのだな。
メモし忘れました……。ごめんなさい。
内容は、ウィルがチェルシー(だと思う)の誕生日プレゼントは何がいいかと訊ねてくるものです。
チェルシー
「サララさん。聞いてください。
「この前、私の誕生日だったんですけど、その日、ウィルさんがプレゼントをくれたんです。
「私、男の人からプレゼントもらったの、はじめてだったから嬉しくて。
「えっ、なにをもらったかって? それは秘密です。
(背景は納骨堂のよう。頭蓋骨が並んでいる)
テレサ
「この教会の裏の顔です。……いえ。死者をとむらうのが教会の役目ですから、
「町の人々が表だと思っている死者の復活こそが、裏の仕事だと言えるかもしれませんね。
「名のない死者たちは、ここでとむらわれています。その費用は復活から得ています。
「人々は、生きようとするための金銭はおしみませんが、死者には冷たいものです。
「死んだあとのことを考える人は少ないのでしょうね。
「人は死ぬほうが自然なのですよ。私どもが行っている復活とはまがいものの術で、
「本来死ぬべき運命の者を、少しばかり戻すに過ぎません。
「本当の死を防ぐ方法はないのです。
「ここで見たことは、他言無用です。よろしいですね!
エンペル
「ディス、お前はどの陣営につくんでーす?
ディス
「…………。
エンペル
「その様子だと、もう決めてるみたいでーすね。
「ま、まさかアイオンのところですか?
ディス
「…………。
エンペル
「キーーーーー! 黙ってないで、何か言ったらどうなんでーす?
ディス
「…………。
エンペル
「ま、まあいいでーす。せいぜい気をつけることでーす。
ディス
「…………。
ラヴァ
「お前が、サララか。フン、たかが魔女ごときになぜ、アイオンさまは……。
「まあ、よい。今日は挨拶に来ただけだ。私の名はラヴァ。
「よく覚えておくがいい。そのうち、嫌がおうでも……。フフフ。
クオン
「クオーン。
ハルカ
「そう、お前、名はクオン。クオーン鳴くから、クオン。
クオン
「クオン?
ハルカ
「はやく、大きくなる。ドラゴン、空飛ぶ。はやい、かっこいい。
クオン
「クオーン! クオン!
ナユタ
「……不思議なドラゴン。まだ、生まれたばかりなのに…。もう空を飛べる。
「人を乗せて。
「……伝説の。
ゴウガシャ
「『毒草』や『金色のキノコ』は、われわれにとって、必要不可欠なものですじゃ。
「われわれドラゴンライダー族は、空を飛ぶためにある種の薬物を摂取しなければなりませぬ。
「それにより、空中において自分の位置を知る能力や、ドラゴンと心を通じさせる能力を
「得ておるのです。『毒草』と『金色のキノコ』は、たしかに毒ですが、ある製法を
「使えば、その薬物を取り出すことができるのですじゃ。
ゴウガシャ
「そのため、われわれドラゴンライダー族が、毒を食べていると誤解され、
「あなたたちの社会で、さまざまな誤解をされることになったのでしょう。
「もともとドラゴンライダー族は、歴史のなかで、地上の民から恐れと軽べつのまなざしで
「見られてきました。自由に空を飛び、ドラゴンという強力な生物をあやつる
「恐ろしい種族……。そのように、思われているのかもしれませぬ。
「いやいや、長々と変な話をしてしまいましたな。忘れてくだされ。
(ドラゴン特急駅・町)
ナユタ
「……長老に聞いたのですね。
「『金色のキノコ』や『毒草』は、ダンジョンのなかでしか育ちません。
「そのため私たち、ドラゴンライダーはダンジョンのそばで生きるしかないのです。
「大空を飛ぶためにダンジョンに縛られている、なんて言うのもおかしな話でしょう?
「でも、それがわれわれの、いわば宿命……。