(1) 骨髄提供体験談
T.T 

 骨髄提供について、テレビCMはドナー登録は10ccの採血で済みますと簡単そうに
宣伝しています。 そこで少し具体的なことを感想にしてまとめてみました。
 
 23歳の時、テレビのドキュメンタリーを見て、ドナー登録。 その3ヶ月後に白血球の型
が患者さんと適合したと連絡が入り、「よかった~。」と心から喜びが湧き上がりました。
2次検査を受け、血液中の鉄分の値が少し不足気味の為に半年間、栄養剤を飲み2週間
~1ヶ月おきに経過観察の通院をしました。 好き嫌いをせず健康に気を付けていれば・・・
もっと早い段階で提供できたのにと自責の思いにかられました。

 提供する2ヶ月前にそれぞれ、400ccずつ採血し(採血は患者さんの体重によって違い
ます)骨髄液採血後、本人に戻されます。 病院の提示された日の中で選択していよいよ
入院。 全身麻酔をし腸骨から2ヶ所(人によっては4ヵ所)注射器で骨髄液を摂取、2~3
時間ほど手術にかかりました。 麻酔から覚めると腰の痛みは少し残っており、傷跡は徐々
に消えていくそうです。
土日をはさんで、2泊3日で退院。個室を用意され医師・看護婦さん、コーデネーターの方
からとても親切に応対していただきVIP気分でした。 その反面では、患者さんは移植に備
えて化学療法や放射線療法により骨髄を空にしなければなりません。 とても辛い・
苦しい思いをされています。

 私が骨髄提供した方は31歳の男性、2年半から3年の生命であることを宣告されていた
そうです。 通院のたび型が合う人が今回も、今回もいなかったいうあきらめの日々を送り、
長い療養生活の余命あと一ヶ月のぎりぎりのところで、提供となったそうです。 ドナーから
与えられた命を無駄にせず、人の為に生きていきたいとの、お手紙をいただきまた、再度
ドナー登録をしました。
 白血病は昨日は人の身、明日はわが身ではないけど、いつ自分に振りかかってくるか分
らない病気でもあります。困っているときはお互い様、出来ることがあれば何かのお役に立
ちたいし、自分では乗り越えることが出来ない時、だれかに支えになってほしいです。

幸いに私は、血もぜい肉もあまりきってます。いただいてもらえるならいつでもご連絡ください。

  このような貴重な体験ができて「よかった」です。