岡山県議会議長 井手紘一郎様 |
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骨髄バンクの利用にかかわる医療保健適用を求める陳情 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。 貴職にあられましては、日頃より国民の健康増進のためご尽力を賜りまして、心より感謝 申し上げます。骨髄移植は、白血病などの難治性疾患に対する根治的治療法として国民 医療に不可欠なものとなっています。骨髄バンク事業の進展にともない、昨年度は年間7 15例ほどの非血縁者間骨髄移植が実施され、本年10月末までの累計は3689例(岡山県 68名)に達するなど着実な成果をあげております。 しかしながらこうした実績を重ねる一方で、骨髄移植にとって不可欠なドナー候補者の血 液検査や、ドナー傷害保険料、移植後のドナー健康管理等調査料は、約40万円の患者 負担金として発生し(海外からの骨髄提供を得た場合は、骨髄採取費などが全額自己負 担となるため300万〜500万円が必要)、患者とその家族は過重な経済的な負担を負わさ れております。 一方、骨髄移植推進財団は、登録者を増すためのドナー登録会の開催増加に伴う費用 や症例増加に対応するためのコーディネート業務にかかる調整活動費等の増大、また患 者負担金減免免除規定による減免数の拡大により、患者の救命をすればするほど赤字 が増大するという財政構造にあり、1997年以降、単年度の赤字決算を繰り返し、本年度 ついに財団破綻の危機に直面しております。 このような状況を改善し患者負担金の解消と健全な骨髄バンクとするために、来春に行 なわれる診療報酬点数改定の見直し時期を迎え、私たちは厚生労働大臣に対して下記 の事項の実施を要望していますが、県議会から国に対しても下記の事項を実施されるよ うに要望していただきたく陳情いたします。 |
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記 |
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1. 骨髄移植に使用する骨髄液に医療保険点数をつけ、現在骨髄バンクを介した骨髄提 供に派生している患者負担金を解消してください。 2. 海外の骨髄バンクから提供される骨髄液に対しても国内と同様の扱いとし患者負担の ないようにして下さい。 3. 骨髄バンクのドナー登録募集から骨髄提供後のドナー健康管理調整費に至までに要 する費用については、補助金や寄付金に依存するのではなく、医療保険によるものと して下さい。 |