about : 懐かしき情景


情景

情景

それを見たり、その様子を思い浮かべたりする人の心に、何かを訴えるところのある場面。

人には誰しも、そんな光景が心に焼き付いているものだ。生まれ育った土地やその風景、両親に手を引かれて歩いた街並み、友人と遊んだ場所、旅先で見た景色、などナド等。そしてそれと類似した光景を見ると、妙に胸が熱くなる。その頃の自分と友人と、そして今の自分と当時友人だった人との、当時と今との違い。昔描いていた未来の自分と、今の自分。

思えば遠くに来たものだ。そんな感慨と、甘酸っぱいノスタルジア。

土手

とある日曜、私は土手を歩いていた。大学時代の仲間と酒を飲み、翌日の帰宅。約 2km の道のり。バスを 10分待ったが来る様子も無く、停留所を蹴飛ばして、歩いて帰る事に決め込んだ。

とある日曜、私は土手を歩いていた。そろそろ春になろうという 3月下旬の昼下がり。皆出掛けているのだろうか。人気は少ない。しかしその静けさが、春の土手を歩く長閑さを助長してくれる。私は、春の息吹を体で感じながら、携帯のカメラを構えつつ、歩いていた。

とある日曜、私は土手を歩いていた。ある種の期待を、密かに胸に抱きつつ。それは、少年時代に味わったあの感覚。そう、私はあれを探していたのだ。

とある日曜、私は土手を歩いていた。その私の目の前に、あの光景が、あった。

エロ本キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!

とある日曜、私は土手を歩いていた。その私の目の前に、あの代物が、あった。

エロ本キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!

エロ本 キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!

情のある景色、だからそこ情景

そうだ、そうなんだ。土手といえば、エロ本なんだ。これが定番なんだ。今はもうビデオや DVD が主流になっているし、そちらの方がお手軽だ。しかし違うんだ。エロ本にはそれらにはない、えもいわれぬ味わいがあるんだ。

不意に遭遇する背徳と期待。万一拾う所を見られでもしたら、後ろ指を差され、エロ本のあだ名を冠することになる。

そう、それは昭和の味わいだ。

エロ本の利点

少年期におけるこの様な物体への遭遇は、集団行動においては新しい遊びの要素となり、翌日の学級へ良い話題を提供する。単独行動においては、周囲への洞察力、判断力と素早い行動のよい訓練となる。

さらに、捨てたエロ本はいずれ無くなるという、まるで動物の死骸や糞が微生物によって分解されて土に戻るが如く、生態系における自浄作用に類似した機能があるのである。それはきっと、媒体の素材が紙という自然由来の素材である事が起因しているのだろう。さすがにビデオや DVD のプラスティックでは、こうはいくまい。

ことわり

一応言っとくけど、拾ったりしてないよ。


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