ある日、私はバイクである道を走っていた。その道はよく走る道だったが、最近はバイクで通る事が少々少なくなっていたと思う。だが、旧知の道だった。そしてある箇所の信号で停止し、ふと脇の、ある建物を見た。
そこには、今まで見たことのない張り紙がしてあった。これが貼られたのは何時だろうか?多分ここ1年の事だろうと思う。でなければ、この張り紙の存在にとっくに気付いていた筈だろうからだ。
どんなに言葉を費やすよりも、見てもらうべきだと思う。とくと見よ。
駐車はよくないとしても、停車は仕方がないだろう。信号があるのだから。
呪殺、これは現代の科学では解き明かす事のできない謎だ。故に、呪いによって殺したとしても、殺人の因果関係が証明できないために起訴される事はまずない。よって、呪殺は完全犯罪なのだ。この張り紙を書いた方を私はこう呼びたい。Mr.完全犯罪と。
ちなみに私はこの張り紙をみて、ザ〒ンの軍帥の言葉を思い出した。彼はこう言っていた。
裏切ったヤツは殺す。必ず殺す。ザ〒ンが世界を取った時に刑殺する。
これは殺人を明言してはいるが、犯罪ではない。だが私は、この言葉に卑小さを感じ取る。平たく言えば、屁理屈だ。
この張り紙も、これと同じ卑小な物なのか、それとも本気なのか。
どちらかと言えば本気であって欲しい。だってそうだろう?
あーもう頭来た。お前絶対呪い殺す!!
なんて言うヤツ、面白いじゃない。