about : 望梅止渇

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それは土曜の夕暮れ、夕飯の買い物に人足の絶えない午後 7時の
とあるショッピングモールの、メインストリートで起こった。

私は旅 (※) からの帰りで、糸で吊り下げられた操り人形の様に
力なく歩いていた。この旅の疲労は、三国一のタフガイと謳われた
豪傑の顔すら、疲労の色一色に染め上げていた。

そんな時、道の向こうから 2人の女子高生が歩いてきた。
短めのプリーツスカートをちらちらさせ、何やら楽しそうに話をしながら。

純白だ。

言い換えれば砂漠のオアシス。
♪女子高生さえ居れば 辛くはないわ この東京砂漠
そんなフレーズが、ふと頭に浮かんでは消えていった。


だが、それでも私は疲れていた。だから疲れを癒すために、その女子高生を
愛でる事で、自分自身の体力を回復しようと試みた。

するとどうだろう、女子高生の 1人が、スカートの裾に手を伸ばした。
そして、裾をめくり上げ始めたのだ。


女子高生にサンキャー!カムカム・カマラ!
その時私は曹操にこう言われた気がした。"この丘を越えれば梅の林があるぞ!"
そして私の体を、無限の活力が突き抜けた。もし周りの人が気付けば、
私の体はうっすらと光を放っていたに違いない。

聖歌隊の歌が聞こえてくる。ドラムロールがそれに続く。
そこに待ち構えているのは、塔か薔薇か。
ロールに合わせてゆっくりと、スカートの裾はめくり上げられていく。
そしてその下からは…

スパッツが

ビームが、ぽっきりと折れた。
暗雲が立ち込め、嵐を予告する激しい雷鳴が遠くから、そして徐々に近付いて
来るのを感じた。大きな粒の雨が私の体に打ちつけ、そしてうつ伏せで押し潰す。
そして卵とじにする。


スパッツは、ロマンを打ち砕く。
パンツとは言わない。そんなに多くは求めない。
だからせめて、ブルマーを。

※別に度をしていた訳ではありませんが、そんな体で読んで下さい。
※三国志、ダークタワー、及び天竺鼠川原辺りをご理解の上お読み頂くと、
若干面白みが増します。
−以上−

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