about : 一言言ってやりたい

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一言言ってやりたい、そんな事象の一つや二つ、
思い返せばあるもので。

今日もまた、そんな事に思い至った。

高校のとき入っていたクラブは、部員同士愛称で
呼ばせる風習があった。よくよく考えれば迷惑な
風習なのだが、打ち解けやすさ、部員の一体感など
それはそれで意味のある風習ではあったと思う。

私の場合は、下の名前※で呼ばれるか、デカい体躯から
ビッグマンなどと呼ばれることが多かった。他の部員は
大抵下の名前で呼ばれていた。

そんな中、"もじゃ" と呼ばれている女がいた。
髪によっときつい天然パーマがかかっていたので
そう呼ばれていた。そう聞くと何かイジメっぽい様な
気もするかもしれないが、女どもの間では普通に
呼ばれていたし、本人も気にする風も無く応答
していたし、ああこれでいいのかと気にも留めなかった。

大体そいつは男とはあまり接点の無いタイプの、
女の内輪で群れている様なやつだったので、よくよく
考えてみると私はそいつを "もじゃ" と呼んだ事はないし、
多分名前でも呼んだ事はないように思う。

だから、違和感に気付かなかったんだと思う。

高校生の女が、自分の外見を気遣わないはずがない。
天然パーマでなく、さらさらのストレートがいいと
思っていたろうと思うし、きっと気にしていたんだと思う。

多分、そう呼ばれるの本心ではイヤだったんだろうと思う。

でも仲間内でそう呼んでくれてるし、あまり波風
たてたくないから、我慢してたんだろうなぁ。

それを気付かせないようにしていたんだろうなぁ。

そう思うと、こいつは偉いなと思った。
もし当時それに気付いていたらそう言ってやれたんだろうけど、
当時の私はそんな事に気付けるようなヤツじゃなくて、
人の事なんて理解もせず自分のことで精一杯の子供で、
まあ多分今もそうなんだろうけど、
だからこんな昔の事を考えていたりするんだろう。

※下の名前で呼ばれていたというのは、
別に "陰茎くん" とか呼ばれていたという意味ではありません。
−以上−

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