about : イトートーカ堂の場合

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 ようやく季節も秋になり、秋向けのビールが発売されております。
そこでキリン秋味とサッポロブロイを入手しよう、ついでにつまみも、と
訪れたのは駅のそばのイトーヨーカ堂。最近お気に入りのエビチリを
入手後にビールを捜し求めたところ、ブロイはあるものの秋味が無くて。
とりあえず、何? まだここは秋じゃないの? という風に適当な突っ込みを
入れた後、では代替のものをと探していると、ふと気付く。そこにあるのは
発泡酒のみ。ビールは存在しておりませんでした。

 思わず隣にいた主婦風の方をつかまえて、

 チョットチョット奥さん奥さん、ここニセモノしかないワよ

などと言ってみたくなるのを堪えつつ、ニセモノを掴んでレジスターへと
向かったのでした。

 ま、こういうトコロでお酒を買い求める方の大半は安いもの大好き、
質より量って感じなのかもしれません。そういうトコロなら数の出る
安い物に売り場を割くのは至極当然。商売人としては適切な判断です。

 しかし、その帰り道の秋風は何となく体に染みました。

 昔、仕事を終えて食事をしつつ、1本のビールを飲むのは庶民の贅沢
だったと聞いたことがあります。そんなささやかな贅沢はもはや味わう
ことができないものなのでしょうかねぇ。
−以上−

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