この前何か Audioの評価記事で読んだ事。 |
…バスブーストで音質がよくなるから… |
これって間違いですよね。 別に低音を増幅したところで音質は良くなりませんよね。 ただ単に低音が増幅されて音の感じが面白くなっているだけに他なりません。 本来 Audio (あえて再生のみに着眼した場合) の音質ってのは Audio データを忠実に再現できるかどうかです。その主要因は アンプ(※1)の性能ではないでしょうか (スピーカも重要なのですが、 好みの問題が多分に入るので割愛します)。理想的にはアンプは どの周波数にも一様な増幅率と S/N 比を出す事が求められます。 しかし回路の性質上、一様な増幅率を出すのは難しく、特に 高周波ではストっと増幅率が落ちてしまったりします。それに 引き換え、低音側は極簡単に安定した増幅率を出す事ができます。 高周波・低周波の特性は、単純に素子・回路の周波数特性が主要因です。 特に動作速度が低いと、高周波を全然再生できない、なんて事もあります。 低周波では回路の速度が十分間に合う上、位相の補正も必要ありません。 低音は、殆どのアンプに品質に差はないはずです。低音が問題となるのは ただ単に出力能力(容量)です。(※2)ブーストしようとしまいと、音を出せる 能力さえあれば良いのです。 極論してしまうと、音質で重要なのは高音だ、という事です。 (ひどい極論ですいません) よく低音だけガンガン鳴らして音楽を聴いている人もいますよね。 でもあれは元々の音のバランスを崩して聴いているだけなんですよね。 プロがバランスを整えた音を、素人がバランスを崩している訳です。 そんなの、いい音であるはずありません。 たいていの場合、ソースをそのまま再生するのがもっともいい音 なのです。それを示す例として、いい Audio にはソースからできる限り 回路を通さないで音を出力する機能があるほどです。 一度いい Audio でちゃんと聴いてみると、音をいじりたくなくなります。 ※1 ここではアンプは、Audio unit のアンプではなく、増幅器一般を指します。 ※2 低音再生にはスピーカを大きな波で動かさねばならないため、大きな電流を 必要とします。このため低音再生には、高音に比べ大きな出力が必要となります。 |
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