about : Alone in the dark

Next:衝動というもの

 ここしばらくどうも寝つきが悪くて仕方ない、という状況でした。
しかもこれが結構尋常ではなく、1, 2 時間どころか朝まで殆ど
寝ていない、または寝ても眠りが浅くて余計に疲たような気になる
くらいでした。

 これらを全て外界の光のせいにして、遮光カーテンを購入しました。
購入時は、まあちょっと光を防ぐ程度だろうと思っていたんですが、
いざ部屋に掛けてみるとこれが真昼なのに真夜中の様に真っ暗に。
これならビデオ鑑賞にも最適です。

 そしていざ寝てみると、確かにころっとよく眠れる様になりました。
すばらしい! 遮光カーテン!!

 夜、カーテンの隙間からはこうこうと明かりが漏れていました。
光をさえぎった今、その光の強さに唖然とするばかりです。
その光のせいで植物も時間感覚を麻痺させて夜に花を咲かせて
しまう事もあるというくらいですし、夜って暗くないんですよね。

 今、夜は贋者だ。

 ほんとうの夜は、どんな暗さだったんだろうか。

 夜、上空から地上を見下ろすと明るく照らされた街並みが見えるという。

 電気が発明される前は、生き物は夜の到来と共に活動を停止していた。
 電気が発明されて以降、昼は夜を食いつぶし、闇を明るみに変えていった。
 そして人は夜に活動することを得た。
 そして人は昼に寝ることも覚えた。

 しかしこれらは、歪んではいないか?
−以上−

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