about : 主観の衝突

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 会社からの帰り道、夕闇迫る亀有を一人歩いていると、道すがら
とある母とぼうやの 2人連れと遭遇した。ぼうやは私を見るなり、
ウチのパパは、まだかな
と母に尋ねた。母は、うんまだだよ、と軽く流したのだった。

 私のスーツ姿 (※) を見て、父を思い出したのだろう。そして
つと口を衝いて出てしまった父への想い。

 親子の情の美しさよ、そして可愛らしき光景よ。

 がしかし、私はまだ子をなしてはいない。私もまた単なる人の子
なのだ。そういう観点では私とぼうやは同等だったりする訳で、
ある意味、少々残酷な光景でもあったり、なかったりもするのです。

※ネクタイと黒ソックスのみ、とかではありません

−以上−




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