about : 格技というもの

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 お察しの事と思うが柔道の篠原選手がらみである。

 柔道は格技である。格技の"格"とは精神修行の事を
指すものであり、柔道の本質は修行なのである。
即ち柔道は勝ち負けを競う為のものではない。
重要なのはロクな判定もできない審判による
客観的な判定ではなく、篠原選手本人がこの試合を
どう思うかであり、今後にどう生かすかである。
篠原選手の試合後の「弱いから負けた、それだけです」
という言葉は彼が試合を主観的に不満に思っている
から出たのだろう。そしてそれは彼の今後の修行に
きっと生きて来るではずだ。私はその成果をこの目に
するのがとても楽しみである。

 蛇足だが、勝った喜びを表現するのも、負けた悔しさを
表現するのも、畳を降りてからにして欲しいものだ。
畳を降りるまでは試合であり修行である。それに礼をして
上がる程の神聖な畳の上なればこそ、慎むべき事もある。
一人の元柔道家として申し上げる次第である。

−以上−




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