Chapter 6  伝説の終わり、そして… ---------- ●大地の神殿内部● アルヴィーン 「ブラックソーン!  ヴィラ!」 ヴィラ 「ほう、誰かと思えば  アルヴィーン殿か。  ということは、  フェルナンデスは  死にましたかな。」 ブラックソーン 「・・・・・・・・・・。」 アルヴィーン 「フェルナンデスが  どうなったかなぞ知らん。  俺は貴様達が許せなくて  ここへきた。  私の父が失脚し、  家名が失楽(落?)したのも  ヴァレイム国王が  幽閉され死んだのも  故なき戦争によって  民が苦しみ続けるのも  貴様らが  その欲望と野望を知り、  フェルナンデスに  コインフェイムを教えたのが  全ての始まりだ。」 ヴィラ 「フフフ・・・・・  これはまたえらい言われようだ  ・・・・・  まぁ、いずれ貴殿のもとへは  こちらから出向こうと思って  いたので手間が省けましたな。  ブラックソーン!」 ブラックソーン 「・・・・・・・・・・。」 ヴィラ 「アルヴィーン殿の相手を  してやれ、殺しても構わん。  だが・・・・・  アレだけは忘れるな。  俺は先に行く。」 アルヴィーン 「くっ!」 ---------- ●大地の神殿内部の戦い・1戦目後● アルヴィーン 「くっ、  なんて奴だ・・・・・。」 ファズ 「アルヴィーン!!」 アルヴィーン 「ファズか、  ここは俺に任せろ、  お前はヴィラを追え!」 ファズ 「何を言ってる、1人じゃ無理だ  アルヴィーン!」 アルヴィーン 「お前には借りがある。こいつは  俺が命に代えてでも倒す。  お前はヴィラを追え!  奴の計画を早く止めないと  なにかやばいことが  起きる気がする。」 ブラックソーン 「・・・・・・・・・・。」 アルヴィーン 「ちっ、ファズ  早く行かぬか!」 ファズ 「そんなことできるか!」 ---------- ●大地の神殿内部の戦い・2戦目後● ブラックソーン 「・・・・・・・・・・  また会おう・・・・・。」 アルヴィーン 「待てっ。」 ファズ 「無駄だよアルヴィーン  ・・・・・  あの程度で倒せる  相手ではない・・・・・。」 ファズ 「・・・・・アルヴィーン  俺はこれから奴らを追う。  そして、  この戦いのケリをつける。  お前も一緒に来ないか  ・・・・・。」 アルヴィーン 「・・・・・何を言っている  ファズ。  俺はお前に借りを返しただけだ  ・・・・・。  まだお前との決着は  ついていない・・・・・。」 ファズ 「・・・・・・・・・・。」 アルヴィーン 「・・・・・ファズ  ラスール砦で待つ・・・・・  そこで決着をつけよう。」 ファズ 「アルヴィーン・・・・・。」 ---------- ●ラスール砦● アルヴィーン 「来たか、ファズ。」 ファズ 「アルヴィーン!  どうしてもか、  どうしても戦わなければ  ならないのか!  もう人間同士での争いは  終わった。  戦う必要はないはずだ!」 アルヴィーン 「俺にはある!  俺はお前に負けてばかりで  終わるわけにはいかない。  俺は家名の為、  自分の信念のために戦う!」 ファズ 「家の名誉なんてどれほどの  ものだ!」 アルヴィーン 「お前には分からん。」 アルヴィーン 「これが最後だ!  いくぞファズ!」 ファズ 「くっ、戦うしかないのか。」 ---------- ●ラスール砦の戦い後● アルヴィーン 「・・・・・お前の勝ちだ  ファズ。」 ファズ 「・・・・・・・・・・。」 アルヴィーン 「フフ・・・・・  結局お前に勝てたのは  最初だけだったな・・・・・  さぁ、殺せ。」 ★選択肢  「分かった・・・・・。」 →「いや・・・・・。」 アルヴィーン 「まて、ファズ!  何故だ、  何故俺を殺さん!  俺は恥を背負って  生きるくらいなら  死を選ぶ!」 ファズ 「・・・・・・・・・・。」 アルヴィーン 「・・・・・・・・・・  何故だ・・・・・  何故殺してくれない  ・・・・・。」 ---------- ●クレールオアシス● アルヴィーン (親父・・・・・  俺はカムフォート家の名を  復興することが  出来なかった・・・・・。  親父は死ぬとき俺が小さい時に  炎の司祭となるための  魔法儀式をしたといったな  そしてこれからは  炎の司祭としての責務を果たせ  といった。  俺はそれに反発したが  ・・・・・  俺はこれから炎の司祭としての  使命を果たすべきなのか  ・・・・・。  親父、答えてくれ  ・・・・・。) ファズ 「アルヴィーン・・・・・  お前がカムフォート家の  ・・・・・  炎の司祭の一族だったのか  ・・・・・。」 アルヴィーン 「ファズか  ・・・・・。」 アルヴィーン 「そうだ、俺は小さいころ  魔法儀式を施され、親父から炎の司祭を  受け継いでいる・・・・・  しかし、ラエタで貴族として生まれ  育った俺は、この戦争でフェルナンデス  ですら認めざるを得ないほどの  手柄を立て、  失落した家の名誉を取り戻すことが  自分の使命だと考え  炎の司祭としての責務は果たして  いなかった・・・・・  俺は間違っていた・・・・・  あんな戦争で手柄を立てても  家の名誉を取り戻すことなぞ  できるはずなかった・・・・・。  民の恨みを買って得ることの出来る  名誉なぞ・・・・・。」 ファズ 「アルヴィーン・・・・・。」 ★選択肢  「一緒に行かないか・・・・・。」 →「これからどうするんだ・・・。」 アルヴィーン 「・・・・・・・・・・  この地で炎の司祭としての責務を果たし  カムフォート家の墓を守って行こうと  思っている・・・・・。」 ファズ 「アルヴィーン・・・・・。」 ★選択肢 →「一緒に行かないか・・・・・。」  「そうだな、それがいい。」 ファズ 「今、この大陸では  ヴィラやブラックソーンによって  伝説の預言にある災厄が起こりつつある  俺が本当に伝説の預言にある  カーシリアスの民であるかどうかは  分からないが  俺は伝説の終焉を見届ける為、  ヴィラとブラックソーンを倒しに行く。  それには、預言にあるように  星神の子孫である司祭の協力が  必要だ。  炎の司祭としての責務を果たす  というのなら、  俺たちと一緒に行かないか。」 アルヴィーン 「・・・・・・・・・・そうだな  俺が本当に炎の司祭として  精霊に認められ、  伝説の終焉を見ることが出来るのか、  それを確かめるのも悪くない  ・・・・・。」 ---------- ●アウス平原● ファズ 「このあたりには敵は  いないようだな・・・・・。」 ファズ (おかしい静かすぎる・・・・・  何か仕掛けられたか  ・・・・・。) ファズ 「しまった!  囲まれたか!」 ---------- ●首都アウス● リューペール 「ふぅ、これで最後か  ・・・・・。  しかし、ダ・ナント騎士団で  戦えるのは、わしだけに  なってしまった。」 (ブラックソーンの本隊はすでに  ラー・デルーに向かった。  ファズ達が早く  やってきてくれれば  いいのだが・・・・・  恐らく、アウス平原にも  兵が伏せられているだろう。  こいつらとの戦いは  普通の人間との戦いとは  勝手が違う。  奴らの兵は人間なのか  ・・・・・  一体どこから現れるのだ  ・・・・・。) リューペール 「またか。  一体、何人いるというのだ  ・・・・・。  わしもこれで最後のようだな  ・・・・・  しかし、  道連れは多いほうがいい。  最後に1人でも多く  倒してくれる。」 ファズ 「リューペールさん!」 リューペール 「ファズかっ!」 ファズ 「今助けに行きます。  少し辛抱して下さい。」 リューペール 「どうやら、  まだ死ぬわけには  いかなくなったようだ  ・・・・・。」 ---------- ●首都アウスの戦い後● ファズ 「大丈夫ですか、  リューペールさん。」 リューペール 「・・・・・だ、大丈夫だ。」 リューペール 「しかし、さすがに疲れた・・・  わしももう引退だな・・・。」 ファズ 「いや、まだまだですよ。」 リューペール 「そんなことより  ファズ、  ブラックソーンは  ラー・デルーへ向かった。  お前たちは早く奴を追え。」 ファズ 「わかりました。」 リューペール 「これは本当に、  引退せねばならんな・・・。」 ---------- ●水の神殿● リューク 「ファズ君じゃないか、  どうしたんだ。」 ファズ 「いえ、何か伝説に関する  新しい発見があったんではないかと  思って。」 リューク 「いや、たいした進展はない・・・・・  ただ、イクシア時代に  バグティスというエルヴィラと並ぶ  大精霊が広く進行されていたと言う事が  分かった。  しかし、この精霊がどのような精霊で  あったのか  エルヴィラや他の精霊とどういう関係で  あったのかはまだ調査中だ。」 ファズ 「バグティスですか・・・・・  案外復活するという古の精霊とは  バグティスかもしれませんね。」 リューク 「ファズくん、  安易な仮説は危険だよ。  それは、私が身をもって知っている。」 ファズ 「そうでした。  すいません。」 リューク 「・・・・・ナイトウェルド北部の  巨大な塔の開かずの扉の封印が  解けたそうだ。  地元の言い伝えでは、  冥界へとつながる塔と言って恐れ  黄泉の塔と呼んでいたらしいが  塔の内部にその塔の名前が  刻まれていたそうだ。  バグティス神殿と・・・・・・  確かに、預言にある古の精霊と  何か関係があるのかもしれんが  ・・・・・。」 ファズ 「・・・・・・・・・・。」 リューク 「私はそこにバグティスのことを  調べに行こうと思っていたところだ。  君たちもこれからナイトウェルドの方に  行くのだろう。  ファズ君  私も一緒に行っても構わんかね。」 ★選択肢  「いや、それはダメです。」 →「もちろんです。」 ファズ 「これからはサーナス王伝説を背景とした  戦いになるでしょうから、あなたの  伝説の知識は大変助けになります。  これからよろしくお願いします。」 リューク 「こちらこそ。  ありがとう、ファズ君。」 ---------- ●古都ラー・デルー● ヴィラ 「うむ、  コインフェイムの乱用により  この大陸中にかなりの  精霊の力が解放されたとはいえ  まだ私の力だけでは無理か  ・・・・・。」 ファズ 「追いついたぞ!  お前がヴィラか!」 ファズ 「な、なんだこれは・・・・・  身動きが取れない  ・・・・・。」 ヴィラ 「これは・・・・・。  おお、大陸中の精霊の力が  集まってくる・・・・・  あの小僧、  カーシリアスの民か  ・・・・・。」 ファズ 「くっ、  力が・・・・・  力が入らない。」 ヴィラ 「フハハハハ  礼を言うぞ小僧。  イクシア神殿へのゲートは  開かれた。  もう司祭やマーセルヴァの  ことはどうでもよい。  小僧、俺を止めたければ  イクシア神殿に来い。  ブラックソーン、行くぞ。」 ブラックソーン 「・・・・・・・・・・。」 ファズ 「くっ、  いつもいつも・・・・・。」 ---------- ●古都ラー・デルーの戦い後● バトルヘルパー 「報告いたします。  調査の結果、  ラー・デルーから発した光は  ナイトウェルド南西の  アルカス半島の方角に  飛んだそうです。  そして、  アルカス半島の南部に、  イクシア時代のものらしき  建造物が突如  出現したそうです。」 ファズ (それが  イクシア神殿か・・・・・。) 「ご苦労、兵舎に戻って  休んでくれ。」 バトルヘルパー 「はっ。」 ファズ 「誰か。」 バトルヘルパー 「はっ。」 ファズ 「全軍に指令。  我が軍はこれより  アルカス半島に出現したという  建造物に向かう。  一度、戦闘に突入したら  引き返せないかもしれない。  準備に怠りなきよう伝えよ。  準備が終り次第、  目的地に向かう。  以上。」 バトルヘルパー 「はっ、かしこまりました。」 ---------- ●首都アウス● リューペール 「どうしたというのだ  ファズ。」 ファズ 「いえ、ちょっとこっちの方に来たので  リューペールさんの様子を  見に来たんですよ。  この前、つらそうだったから。」 リューペール 「何をいっとる。  わしならぜんぜん元気だ。  まだまだ、お前らには負けん。」 ゴメス 「無理はよくないぜ  リューペールの旦那。」 リューペール 「む、お前はゴメス!」 ファズ 「二人は知り合いなのか。」 ゴメス 「何、昔クレール山脈のあたりで  戦ったことがあるんだ。」 リューペール 「その時、こいつは  ヴァレイムの傭兵隊隊長だった。  わしの目を奪った男だ。」 ゴメス 「おいおい、逆恨みは止めてくれ。  あの時は、国からの命令で  仕方なく戦っていたんだ。  それに、命まで奪ってないだろう、  手加減したんだぜ。」 リューペール 「貴様、わしを愚弄するか!」 ファズ 「やめて下さい、二人とも。  ゴメスさんもいい過ぎですよ。」 ゴメス 「そうだな、悪かった。」 リューペール 「ふん・・・・・  まあいい、確かにあの時は  ヴァレイムの侵略戦争だったとはいえ  国同士の争いだった、  お前を恨む筋合いはない。」 ゴメス 「ふぅ、よかった、よかった。 リューペール 「とはいえ、  わしを愚弄する発言は許しがたい。  武人として、お前に戦いを挑みたい。」 ファズ 「リューペールさん、  今はそんな場合では・・・・・。」 ゴメス 「まったく、  冗談の通じないおっさんだぜ。」 リューペール 「黙れ!  わしとて、  今がどんな時かは分かっておる。  そこでだファズ、  わしも一緒に戦わせてくれぬか。  全てが終わった後、  そいつと決着をつける。」 ★選択肢  「ダメです。」 →「いいでしょう。」 ファズ 「しかし、ゴメスさんと戦うとか  そんな感情は捨てて下さい。  今、  みんなの気持ちが  一つになっているときに、  そんな個人的な感情を持った人が  加わると、士気に関わります。  いかにリューペールさんといえど  そんな気持ちがあるのなら  一緒に戦えません。」 リューペール 「ファズ・・・・・  りっぱになったものだなぁ。  わしの依頼を受けここを旅立ったときは  勝手に戦うだけの、少し腕の立つ  バトルヘルパーでしかなかったのに。  今は立派な指揮官だな。  いや、すまなかった、  お前がどのくらい成長したのか  試してみたのだ。  ゴメス殿もすまない。  わしの目も気にせんでくれ。  わしの未熟さが招いたことだ。」 ゴメス 「いや、こちらこそ失礼した。  あなたの目のことも  悪いことをしたと思っている。」 リューペール 「ファズ、  ダ・ナント騎士団は、  先の戦闘で壊滅状態だ、  首都であったアウスも  廃墟と化した・・・・・。  ダ・ナント騎士団を再編するには  どれだけの時間がかかるか・・・・・  前にも言ったが、ダ・ナント騎士団は、  伝説の預言にある災厄から  マーディアス大陸を守る為に作られた。  その為に  ダ・ナント騎士団に与えられた使命が  ラー・デルーを守ることなのだ。  わしは、  ダ・ナント騎士団最後の1人として  最後までラー・デルーを守る為に  戦わなければならない。」 ファズ 「・・・・・・・・・・  リューペールさん。」 リューペール 「だから、わしにも見せてくれ。  預言にある災厄とはなんなのか、  そして  それが防がれるところを・・・・・。」 ★選択肢  「やっぱりダメです。」 →「分かりました。」 ファズ 「あなたの考えはよく分かります。  それに、ダ・ナント騎士団団長が  いるというのは心強い。  よろしくご指導の程を。」 リューペール 「ありがとう。  ファズ・・・・・。」 ---------- ●首都ラエタ● ゼルスタン 「ファズ、  どうだ大地の司祭のほうは・・・・・。」 ファズ 「はい、大地の司祭はラー・デルーで  今まで知られていなかった  イクシア神殿へ続く魔法ゲートを開き  イクシア神殿の内部へと向かいました。  まずは、それを報告しに参りました。」 リューク 「ゼルスタン、イクシアの大神殿といえば  サーナス王が戦争後作ったもので、  精霊との契約の文書が封じられている  場所とも伝えられている。  いずれにしろイクシアの重要な  施設であったのであろう。  しかし、今までその所在は  知られていなかった・・・・・。  ラー・デルーに  ゲートがあったとはな。」 リューペール 「ダ・ナント騎士団は  ラー・デルーを守る為に  集結されたと伝えられている。  しかし、  本当はラー・デルーに存在するゲートを  イクシア神殿を守る為に  結成されたのだろう。」 ゼルスタン 「リューク、リューペール、  お前たちも一緒か。」 リューク 「いずれにせよ、  大地の司祭の目的とするものは  イクシア神殿にあるのだろう。」 ゼルスタン 「・・・・・・・・・・  ファズ・・・・・  私が王としてではなく  爆炎の司祭としての  責務を果たすときが来たようだ。  私も共に最後の戦いに望もう。」 ★選択肢 →「ありがとうございます。」  「せっかくですが・・・・・。」 ファズ 「勇猛で知られた  ゼルスタン王が来てくれれば  みんなの士気も上がるでしょう。  よろしくお願いします。」 ゼルスタン 「こちらこそよろしく頼む。」 ---------- ●イクシア神殿● ファズ (あの模様・・・・・  ここがイクシア神殿なのか  ・・・・・。) ファズ 「やはり、そうか!」 ---------- ●イクシア神殿の戦い後● ファズ 「入り口らしきものが  見あたらないな・・・・・。」 ファズ 「こ、これは・・・・・。」 ---------- ●イクシア神殿内部● ファズ 「ブラックソーン!  お前は、お前だけは許せない!  ここでお前を倒す。」 ブラックソーン 「・・・・・・・・・・。」 ファズ 「いくぞ、  ブラックソーン!」 ---------- ●大地の神殿内部の戦い・1戦目後● ファズ 「最後だ!  ブラックソーン!」 ブラックソーン 「・・・・・無駄だ・・・・・  私は、ここにいて、  ここにはいない・・・・・。」 ファズ 「な、何言ってるんだ。」 ファズ 「くっ、こいつ不死身か。」 ブラックソーン 「・・・・・しかし、  移し身とはいえ・・・・・  我を倒したのはほめてやろう  ・・・・・  サーナスとエルヴィラの血を  分けしものよ・・・・・。」 ファズ 「ブラックソーン・・・・・  これで終わりとは  思えないが・・・・・。」 ---------- ●イクシア神殿内部● ヴィラ 「来たか・・・・・。」 ファズ 「ヴィラ、こんなところまで来て  お前の目的は何だ。」 ヴィラ 「目的・・・・・  レイマリーに聞かなかったか  俺の目的は  精霊に対する贖罪だ。」 ファズ 「伝説に伝えられていることが全  て真実だとは限らないんだぞ!  うかつなことはするな!」 ヴィラ 「フフ・・・・・  ハーハッハハハ、  これはおかしい、  この俺に伝説のレクチャーとは  ハーハッハハハ。」 ファズ 「何がおかしい!」 ヴィラ 「おかしくもあるさ・・・・・  なぜなら俺は  伝説の当事者だからな。  なにせサーナスに倒されたのは  この俺だからな。」 ファズ 「何っ!」 ヴィラ 「そう、  俺が伝説にあるヴィラだ。  俺はイクシア時代の  雷鳴の星神だったが、  伝説にある通り  マーセルヴァをつくり  マーセルヴァに  精霊の力を封じ、人間を守り、  人間だけの  世界を作ろうとした。  そして、  それに異を唱えるサーナスと  エルヴィラに倒された。  しかし、その後、  サーナスとエルヴィラは  何をやったと思う。  俺がやろうとしたことと  同じことをやった。  炎、爆、地、水、風、雷の  6大精霊をマーセルヴァに封じ  その他の多くの精霊を  マーディアス大陸に埋蔵されて  いるマナタイトに封じたのだ。  契約の名のもとに・・・・・  マーディアス大陸が  沈むのを防ぎ、  人間を生かすために・・・。」 ファズ 「そ、そんな・・・・・。」 ヴィラ 「俺は、サーナス王に  倒されるであろうことを悟ると  転生の魔法儀式を  あらかじめ行い、  一族の血に連なるものに  転生を果たした。  サーナスは俺を倒した後、  俺の一族のものに  星神を継がせた。  星神には  誰にでもなれるものでは  ないからな。  そして俺は  また雷鳴の司祭を受け継いだ。  そして長い間、  人間を見つづけた。  そして、  人間の愚かしさにがく然とした  人間は、殺し、盗み、犯し、  その欲望を満たす為、  罪を正当化するため  争いを繰返す。  俺は悟った、  人間だけの世界など作ったら、  この大陸は滅びてしまう  ことを。  今この状況があるのは、  俺がマーセルヴァを  作ったからだ。  俺は自分の罪を償おうと  考えた。  俺がサーナス王伝説の中で  知らないのは  エルヴィラ預言だけだ。  そして、その中にある  古の精霊の復活による災厄とは  契約の通り、3000年の後、  俺が精霊を解放し俺を含む人間  全てが裁きを受け、滅び  精霊にこの大陸を返すことだと  考えた。」 ファズ 「お前は!  自分の罪を償うのに  他の人たちも  道連れにするというのか!」 ヴィラ 「当然だ!  俺が守ってやろうというのを  拒否した人間ども  そして、  その価値もない人間ども  そんな人間は滅びて当然だ!  第一、  契約を果たしていないのは  人間だ。  当然全ての人間が  裁きを受けるべきだ!」 ファズ 「くっ!」 ヴィラ 「俺は、自分の作った  マーセルヴァを集め、  精霊を解放する計画を  実行しようとしたが、  転生を行った俺の魂に合う  肉体はなかなかなく、計画は  遅遅として進まなかった。  俺は幾度となく  出来る限り波長の合う肉体に、  マーセルヴァごと  乗り換えたのだが、  3000年にして  やっと俺にぴったりの肉体が  見つかった。  それが  この大地の司祭ヴィラの体だ。  偶然、俺の元の名前と  一緒だったがな。」 ファズ 「本当の大地の司祭は  どうしたんだ!」 ヴィラ 「もちろんこの肉体を残して  死んだよ。  計算違いだったのは、  奴は勘のいい奴で  すでに魔法儀式を行い、  娘に司祭の座を継がせていた。  予定では大地のマーセルヴァも  手に入るはずだったのだが  予定が狂ってしまった。  そこで俺は、  フェルナンデスに目を付けた  コインフェイムを教えると、  思惑通り奴は戦争を起こし、  コインフェイムによって  多くの精霊の力を  解放してくれた。  そして、ついに  契約の文書の封印された  イクシア神殿の  マジック・ゲートを  開くことに成功した。  本来、  6種のマーセルヴァ級の力が  なければ開かないのだが  戦争のおかげで  多くの精霊の力が解放され  封印の効力が弱くなっていた。  そして、都合のいいことに  カーシリアスの民であるお前が  現れたからな、  おかげでゲートを開くことが  出来たよ。」 ファズ 「お前は人間を  どうしようというんだ!」 ヴィラ 「・・・・・・別に何もせんよ。  契約の文書の封印を解き、  3000年後に約束された  契約を履行する。  俺が何をせずとも、  古の精霊達は解放され  人間は滅ぶ。」 ファズ 「お前は  過去にとらわれているだけだ。  過去の亡霊だ!」 ヴィラ 「何とでも言え・・・・・。  さぁ、この箱の封印を解いたら  3000年後に約束された  契約が履行する・・・・・  人間が贖罪するときが、  俺が罪を償うときが  来たのだ。」 エルヴィラ 「あなたは勘違いを犯しています  ヴィラ・・・・・。」 ヴィラ 「エルヴィラか・・・・・  ぬかせ!  この封印を、この箱を  あけさえすれば全て終わりだ。  封じられた精霊は  お前をどうするかな、  裏切り者のお前を。」 エルヴィラ 「精霊はある目的のため、  自ら進んで実体を無くし  封じられていったのです。  あなたも、  マーセルヴァを封じられた司祭  雷の精霊の声は  聞こえるでしょう。」 ヴィラ 「うるさい、  それが本当かどうか  これで分かる。」 ヴィラ 「ない・・・・・  ないぞ・・・・・  何もない・・・・・。」 ヴィラ 「くそ、またたかばったな  エルヴィラ!」 エルヴィラ 「目を醒ますのですヴィラ  真実を知り、その力を  正しき方向に使いなさい。」 ヴィラ 「うるさい!  前世でも、ここでも  俺の邪魔をするのだな。  まずは前世での因縁を  絶たせてもらう。」 ヴィラ 「サーナスとエルヴィラの血を  分けるものよ  まずはお前を倒す。」 ファズ 「絶ってやる、  その過去へのこだわりを!」 ---------- ●イクシア神殿内部● ヴィラ 「ま、またも、俺の宿願は  果たせないのか・・・・・。」 ????? 「契約を守ろうと  するものよ・・・・・  我を解放する  手助けをするか?」 ファズ 「えっ。」 ヴィラ 「なにっ。」 ファズ (これは・・・・・  直接頭の中に  語りかけているのか。) ????? 「そこにいる  カーシリアスの民を倒し  その血を我に  捧げるか・・・・・?」 ファズ 「なにっ  どこだ、どこにいる。」 ????? 「人間を滅ぼし、  その血で我を慰撫するか?」 ヴィラ 「誓う!  誓うぞ!  我に、我に力をーーーっ!」 ????? 「よかろう、  我が力、お主に与えよう。」 エルヴィラ 「いけない、やはり封印が  一部解けている。」 ヴィラ 「この力、この力・・・・・。」 ヴィラ 「これは・・・・・  ブラックソーンか・・・・・  理解した・・・・・  理解したぞ・・・・・  古の精霊とは、  これ・・・・・  この力だったのだ・・・・・  返さねばならん、  このマーディアス大陸を  この力に、  この精霊に・・・・・。」 エルヴィラ 「これ以上の  力の流出は私が食い止めます。  早く、早く全てを倒すのです。  長引けば、封印が解けます。」 ファズ 「分かりました!」 ヴィラ 「勝てると思うなよ  小僧ーーーーー!」 ---------- ●イクシア神殿内部の戦い・3戦目後● ヴィラ 「この力を・・・・・  この力をもってしても  だめだったか・・・・・  しかし、  今度は1人では死なん、  お前も、お前も連れて行く!」 ファズ 「雷のマーセルヴァの力を  解放する気か・・・・・  ここは、俺に任せろ!  みんな逃げるんだ!」  → エピローグへ ----------