皮膚科

◆爪の病気のお話
爪には二つの病気が多くみられます。

ひとつめは爪水虫です。正式には爪白癬といいます。
水虫は、白癬菌というカビが原因の感染症です。
足の皮膚の表面にできる足水虫を、長期間放置すると、爪の中まで菌が入り込み、爪が白く濁り、厚くなるやっかいな爪水虫になってしまいます。
水虫の診断は皮膚や爪のごく一部をとって、菌の有無を調べて判断します。
足水虫はつけ薬が有効です。見た目にはなんとも無くても、足全体にぬる事、治ったと思ってから一ヶ月以上は塗りつづける事が再発しないポイントです。
一方、爪水虫は厚くなった爪の中まで塗り薬が浸透しにくいので、飲み薬で治すのが効果的です。
最近の飲み薬はよく効くようになっており、半年から1年程度の内服で済むようになってきました。
各々の体調や、薬の飲み合わせなどありますので、医師と相談して治療方針を決めて行く必要があります。
二つ目は、巻き爪です。
正式には陥入爪といいます。ただの巻き爪と思っていると、膿がたまり、歩けないくらい痛くなることもあります。
飲み薬や、塗り薬で治療したり、爪の切り方に注意したりします。
しかし、何度も再発してくる場合は手術をする必要がでてきます。
以前は、陥入爪の手術は入院が必要でしたが、最近はフェノール法という、食い込んでいる爪を抜いて、薬で再び生えないようにする、新しい手技に変わってきました。
外来で処置できるため入院の必要も無く、痛みも少なく大変喜ばれています。
たかが爪、されど、爪です。上記のような症状で悩まれている方は、皮膚科受診をしてみて下さい。