DISIRAL デジタル 企画室 図書館 絵画館 掲示板 elysium Top

引き続き、西方浄土が書き捨てた恥。
とにかく、1993〜1994年は怒濤のように本を出していました。
イベント参加のための売り子さんも確保できて、賑やかな頃でした〜。

1993年(続き)
「GEBURTSTAG」
1993年9月19日発行A5版68ページ 表紙・芹口磨美

ああ、そうか、まだまだ怖いモノ知らずの時期だったから出たのね、お誕生日本(笑)
この後夏冬コミケとも欠かさず出られるとはこの頃には思わなかったし、夏コミケに本を出してもまだ余力のある煩悩溢れきった勢いで出たお誕生日本。
表紙のミッターマイヤーは極悪に可愛いわ。

    「お誕生日」−ロイエンタールの幸せ編・不幸編−by 獅子丸
    ミッターマイヤーのお誕生日なのにどうしてロイエンタールが浮いたり沈んだりしなきゃならないのか、今にして思えば謎すぎ(^^;;;
    「PLASMA」by 竜河昇
    竜河さん全開の麗しい双璧小説。小説のプリントアウトからページ作りまでやってくださって感謝感激したのを覚えてます…この後もいただいた小説はすべてご自分でレイアウトしてくださってました。
    「Hallelujah−ハレルヤ−」by 森メメント
    web上にもアップ。つくばの双璧お誕生日第1弾。このお話はオールスターキャストに近くて、とても賑やかだったと思います。バイエルラインはミッターマイヤーの幼なじみ、ヤン先生は同じ環境研究所に、奥方のフレデリカさんは宇宙研究所にお勤め、ヤン家の養子ユリアン坊やにただの追っかけ男シェーンコップなどなど、キャスティングするのが楽しみなシリーズでした。
    ちなみにここで出てきたシェーンコップとロイエンタールの母は姉妹になっていて、シェーンコップのママはアメリカでビジネスに成功したバリバリのキャリアウーマンという設定…なのでした。
    芹口漫画 「美味しんぼ1.2.3」 by 芹口磨美
    ミッターマイヤーの好物を手作りするために奔走するロイエンタール…なんだけどね。
    頑張れロイエンタール(笑)
    その他お誕生日に寄せられたイラストなども華やかでした〜。

「天使」
御言葉「天上を舞う天使がいなかったら、天国は無限に続く絶望的な空にすぎなかったろう」

1993年12月5日発行A5版28ページ 表紙・芹口磨美

お約束なクリスマスネタ、獅子丸小説「天使」オンリー本。
ある朝目覚めると背中に天使の羽根が生えていた…。
なんか今振り返るとこんな手間暇かけて小説一本の本なんて作っていたのね…贅沢な(笑)
ここで珍しくDEDIに小説以外の話を貰えたのでここに残しておきます。

    総ては、あのCMから始まった…。
    「ある朝、目が覚めたら、羽根が生えていた…」
    そうだ、ミッちゃんの背中に突然翼が生えたら、さぞかし可愛いに違いない。
    つくづくミッターマイヤーは変だと思っていたが、そうか、天使だったのか(思わずポンと膝を打つ)。エヴァ以外の女性に興味がないなんてどう考えてもおかしいし、何より彼には子供が出来なかったし(すまんが、あの夫婦の不妊はミッターマイヤーのせいだと勝手に我らは思っている)。彼は、身も心も男ではあったが、生殖の面からいくと無性だったというのが当たっているだろう(むろん夫婦というのは究極的に子供を作るためにあるという古風な考え方が正しいとは思わないが)。
    こうなると、理由は後から追っかけてくるもんだ。
    第二次ランテマリオは、黙示録。
    もちろん、ルシフェルがロイエンタールで、ミカエルはミッターマイヤー。
    ルシフェルがサタンと同一視される原因ともなった「イザヤ書」のバビロニア王に対する嘲りの歌の一部など、やっぱりロイ様のことをさしているみたいだし(もともとルシフェルとは、「明けの明星」とか、「光を齎すもの」とかいう意味)。
    ボードレールの「悪の華」の中にある「功徳天」は、ミッターマイヤーを連想させるし、一方「魔王連祷」はロイエンタールにぴったりだったりする。
    とまあ、とっかかりは思いつき以外の何物でもないけれど、かくして、ミッターマイヤー天使説は、ロイエンタール堕天使説まで派生させて広がっていった訳なのである。
    だからといって、私たちの戯れ言に読者様が合わせる必要など全くない。
    愛する双璧を画一化された観念ばかりで見ていても面白くはないでしょ。
    かくして、西方浄土の双璧はこれからも変容し続けるのである(明日はどっちだ…)。

この話があったから、後々大天使ミカエルと聞くとすぐにミッターマイヤー…と反応してしまうように(^^;;;
その後、ある人が書いていたルシフェル・ミカエルが登場する小説ではルシフェルが「受け」だったことから受け入れがたいという気持ちになってしまったり…妄想の暴走は困った現象も引き起こすことにもなりました。

1994年
「エリジウムV」
御言葉「彼のいるところが、すなわちエデンの園であった」
1994年2月15日発行A5版140ページ フルカラー表紙・彼女さま

バロックといいこのエリジウムといい、この頃は随分彼女さまにお世話になりました。
プロの漫画家さまの美しい原稿に触れることが出来たのも楽しい思い出です。
この頃から巻き込まれ始めたのが華沙凛嬢。
イベントへ行くと双璧サークルとしていつも隣などに配置されていた彼女のサークルと西方浄土。
いつも朝までコピー本制作をしていて会場に来るのは遅刻、挙げ句に本に仕上げるのは開場過ぎても終わらないので、見るに見かねた私達が手助けをするうちに親しくなりました(笑)
色気たっぷりの双璧なのにナイスなボケをかます彼女の漫画は最高で、当然のことウチへの原稿は「Hしてね〜」という注文つきで(^-^)

    銀幕英雄伝説コミック「オペラ座の怪人」後編 by 芹口磨美
    オペラ座は後編だけで48ページ。頑張ったね〜。随所にシリアスになりきれないセリグチの足掻きが見て取れて笑えます。
    comic「祭歌」by 華沙凛
    エリジウムVは、この2本のコミックのおかげで「小説本」のイメージを覆す本になりよく売れました(笑)
    「狼なんか怖くない」by 獅子丸 挿絵・豊美真
    野郎の追いかけっこなどというしょうもないネタをとってもヲトメちっくにしてくださった豊美さんのピンクハウスなふりふり女装ミッターマイヤー(笑)
    …でもPHなら着られそうなところが怖いぞ、ミッチ。
    「GLORIA」マジで死ぬほど君が好き・シリーズ第2話 by 森メメント 扉・芹口磨美
    そう言えばこの本はこの話のおかげでバイエルラインもけっこう出番が多かったかも。
    つくばの双璧in京都、そして…この時にロイエンタールは人生一大決心をするのでした。
    今読み返してみても、一番肝心な台詞に誤植あったりして、穴があったら埋めておきたい(>_<)
    「ロスマリーン−ROSMARIN−」by DEDI 挿絵・華沙凛
    再録Dヴァージョン収録、webアップ済み。この時に描いていただいたのをきっかけにDヴァージョンの挿絵はほとんど華沙凛嬢に依頼することになりました。
    小説と挿絵の雰囲気がぴったり合っていると相乗効果が生まれるのは、これで良く判ると思います。
    ただ、いつも小説の仕上がりが極悪に遅いので、華沙凛ちゃんには苦労かけました(^^;;;

「バロック」
1994年3月21日発行A5版40ページ フルカラー表紙・彼女さま

DEDIの小説「バロック」の為の本。
その後のミッターマイヤーとフェリックスのお話なんだけど、多分少し怖い内容。
全編耽美を貫いた物語ですが、実はこの物語は余所様に送ってしまったもの。
時間の経過と共に、発表され日の目を見ることがないのなら自分たちで本にしようということで、返していただいたのでした。
長い間の小説・イラストコンビのDEDIと彼女さまの息もぴったりの綺麗な本になりました。

「Rosa」
1994年8月7日発行A5版108ページ フルカラー表紙・莉倉成

「南方楽園」という別働隊企画の本…って、双璧オンリーなんだから何処が違うと言われればそれまで(笑)
1993年の暮れに「Grun」というコピー本を出したのですが、そこからの延長で「することする双璧外道企画」の別働隊作ってみたかっただけかと…。
双璧満載なのはもちろんだけど、この本、表紙はフルカラー、本の中は紙替え有りーの、インク替えーの、二色刷り頁有りーの、という凄く手の込んだ豪華な本だったり(^^;;;
もちろん、お招きできた方々も豪華な方々ばかりでした〜(>_<)

    comic「勲章」by 華沙凛
    せっかくのお素敵双璧をコピー本だけでは勿体ない、と囁き続けて描いていただいたもの。
    ここのロイエンタールは、しれっとミッターマイヤーに告白できる上にさくさくいただけてしまう凄い男(笑)、いつも感動。
    「荊棘−Dorn−」by 竜河昇
    またもやレイアウトのみならず、扉まできちんと入れて下さった竜河さま…いつも申し訳なかったです。少年のように瑞々しいミッチに乾杯。
    comic「恋愛禁制」by 豊美真
    ここのミッターマイヤーは大人なので(^-^)バイエルラインもちゃんとよしよししてくれているの。
    いつまでも恋愛音痴はやめれ、バイエルライン。
    「ご主人様と召使い」by 獅子丸
    狼君シリーズ再録本収録。これって、「狼君シリーズ番外編の双璧もの」って書いてある(笑)
    ご主人様はロイエンタールで、召使いがミッチよ…あ、この逆ってやってみるのも良いかもしれない。
    comic「天使も踏むを恐れるところ」by 莉倉成
    表紙のカラーも描いていただき、得意のバイエルライン・ミッターマイヤーもいただきました(>_<)
    彼女の愛はバイエルライン〜♪
    「Sommerferien−夏季休暇−」by DEDI
    少年ロイエンタールとお子さまミッチのショートストーリィ。これは後々彼女さまとのテキスト&コミック一体ものになりました。

1993年後半から1994年夏コミケまで。「バロック」で通巻8冊…今考えても、ほんとに凄い。
この頃にカラー表紙の入稿なども手慣れた順序で出来るようになり、後にはセリグチがデータ入稿にしてくれたので楽になりました。
時代と共に同人誌の入稿方法も、カラー表紙の値段も(笑)変わりましたね。
今ってどうなんでしょう。昔お世話になった印刷屋さんのサイトでも見てちゃんと勉強しておかないと…。
もちろんこの間にもコピー本は出していましたので、一体どのくらいの勢いで本が出ていたのか、ちょっと怖いです(>_<)
実は西方浄土サンクスフェアというのもあって(ぶ)、絵画館にセリグチ漫画でロイエンタールが宣伝してくれていますが、あれはセリグチ、獅子丸、DEDIの3人がコピー本をそれぞれ出したのでした。
もちろんセリグチはゲームコスプレネタ、獅子丸は親指サイズになったウォルフ君のお話、そしてDEDIには狼君シリーズの締めくくりとしてファーレンハイトxミッターマイヤーを書いて貰いました。
ミッターマイヤーは、士官学校時代にファーレンハイト先輩のお手つきだったという話(^^;;;
この流れから狼君再録本ではファーレンハイトが結構美味しかったと思われます(笑)

ここまで順調に来たように見える発行ペースですが、1994年5月にあった衝撃的な出来事によりかなり困った事態になっていました。
この後一年近くはまともに本の出せなくなった非常事態って何だったんでしょうね…以下続く。

ELYSIUM TOP 

BacktoTOP