くっ!。
思ったより強いっ、、、押し返される、、!。
怨念と悲しみと恨みがそれだけ強いということなのね、、。
そう思うと、怒りより哀れさが先にたった。
ふっと、自分の霊力が変換されてゆく、押さえ込む力から包み込む力へ、、。
そして、大きくやさしく包み込み、光へといざなう、、、。
これは、、、。
気が付くと、あれほどいた亡霊は消え、あたりはしんと静まりかえっていた。
もうあたりはすっかり夜になっている。
闇の中をちらちらと粉雪が舞い始める、、、。
「浄化してくれたんだ、、、。」
良かった、、、。
もう、哀れな霊がとらわれ彷徨うことがないように、帰るとき忘れず
この家を封印してかなきゃあ、、。
私は黒瀬 雫。
そして、水をつかさどる潤下の師。
少しは、お兄ちゃんに近づけたかな、、。
ああ、本当に、綺麗な雪、、、。
ほんわりとゆっくり雪が舞う、まるで夜桜が散るように、、、。
すべてを包みいたわるように優しく、しんしんと、、、。
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