1/35 IDF マガフ7a

アカデミー製M60ブレイザー+レジェンド製レジンパーツ


現用戦車を作ってみようと思いました。
ただ、私はとことん米帝嫌いなので、白い星のマークを付けた戦車なぞ作る訳がありません。
そこで、ホントは米帝生まれなのに「ダビデの星」のもとで生まれ変わった改造戦車「マガフ」を作ろうという訳です。(普通なら、タミヤのメルカバにするぞ)
マガフゆうたら、やっぱりM60ベースのマガフ6(アカデミーの例のアレ)しかないやんかとキットを買いにいったところ、韓国のレジェンドからレジン製砲塔を付けた「マガフ7」のフルキットが発売されており、見事に罠に填った私は地獄を見ることに・・・・・(泣)

さて、このキット、アカデミーのM60キットにレジンの砲塔及び小パーツ+エッチングというフルキットでしたが、砲塔のみのキットもあるようです。
韓国のレジェンドといえば、そこそこの成形状態なのは知っていましたので、比較的安心してキットを購入したものの、中身を見て絶句。
なんじゃあ!!この大雑把な組立説明書わ!!!
更に、エッチングと真鍮線で再現する砲塔後部バスケットにいたっては、詳細な寸法図もなく不鮮明な写真が1枚あるのみ。
これで、鉄ちゃん細工のようなバスケットを組めというのか!と呆れましたが、とにかく完成品が有る以上、作れない物でもないだろうと変な納得をして製作に入る。
とにかく、この鉄ちゃん細工のバスケットから何とかしないと、全く先に進めないのでボツボツと作り出す私なのでした。
まずは、どう考えても大変そうなエッチングと真鍮線の組み合わせはNGにして、エッチングと加工が容易なエバーグリーンのプラ棒(φ0.5mm)を使い、組み始める。
とはいっても、殆ど現物合わせの自作に近い作業なので、とにかく仮組を何度も行い位置決めして一気に組み上げていくしかない。
相変わらず力業モデリングしか出来ない私です。
完成した姿は画像の通りだが、最後にはIDF恒例の荷物満載状態で殆ど見えなくなるんだろうなぁ〜(なんか、徒労に終わりそう)
ところで、今回は、資料が全くないのでお友達モデラーの「サビ屋」さんに IDF関係の写真集をお借りする。
でも、その写真集にもマガフ7の写真は少なく、やっぱりマガフ6にでもしておけば良かったかな?などという「負け犬」の考えが頭をよぎる。
更に困った事に、マガフ7にはどうやら2種類あるらしい・・・
今回作っているキットは7aで、この他に7cが存在(コッチの方が多いようだ)しており、砲塔形状がかなり異なるのである。
「なんでかな〜」などと考えながらキットの砲塔をいじくり廻していたときに「ハタッ」と気が付く!!
こ、これって・・・・M48の砲塔じゃん!
そうなのでした。
どうやら、マガフ7aはM60の極初期型である通称M60/48と呼ばれる車体(早い話がM60の車台にM48の砲塔を載せた物。ただ、砲塔形状はM60との折衷型となっていて砲塔後部が微妙に違う形状となっている)をベースに装甲強化した物らしく、対する7cは、生産型M60を使用しているようなのである。(確証はない!単なる妄想である。そこのあなた、信用しないように)
そんな阿呆な事を考えながらも砲塔製作は亀の歩みの様な進行速度で続けられていく。
まずは、抜け切れていない逆テーパー部分に発生した気泡などを補修したりリューターで削ったりしながらディティールを整え、砲身をマッチングする。
何故か、防盾部分の切り欠きがモールドされていないので(このままだと上下に動かないよ)、とにかく切り欠きをリューターで彫り起こす。
コマンダーズ・ハッチとローダーズ・ハッチを可動にするために虫ピン通したり、ハッチのディティール直したり(特にコマンダーズ・ハッチは全面修正)。
IDFお得意の車載機銃テンコ盛りを再現するために、M2機銃とFAL機銃を選別するも(アカデミー付属の物はディティールが悪くて使えないッス)、結局、バーリンデンのディティールアップ・パーツに頼る事となり、これまたシコシコと作る。
が、ここで重大な問題が発生!
コマンダーズ・ハッチの機銃マウントの詳細な形状が判明してアカデミー・キット付属の物は使えない羽目になり、泣く泣く自作。
また、砲塔前方に取り付けようとしているM2機銃の詳細な取付方法が良く判らない(滂沱)
目を皿のようにして写真を眺めるも、判ったことは増加装甲上部に開閉できるハッチがあり、その内部にアタッチメントがあって、それを引き出して固定しているようである程度しか判らないのである。(キットにも、そのハッチはモールドされており、機銃や赤外線ライトを取り付ける為の切り欠きまで再現されている)
今回は、信憑性60%程度のデッチアップで機銃基部を自作し、件のハッチ切り欠き部に取り付けた。
この手のマイナー戦車は、作ってしまえば事実になるのでとっても有り難い。(コラコラ)
いい加減、砲塔ばっかりいじくるのも飽きてきたので、車体に取りかかるが、こいつもこいつで、タミヤのコピーの筈のこの車体、どうしてこんなに合いが悪いのか!
いっそのこと、タミヤのM60でも買ってきて2個1してやろうかと考えるほど、はめ合わせが悪くて随分とプラ板とパテのお世話になる。
それにしても、キットについている樹脂製キャタピラはどうにもいただけない。
最近は、組立キャタピラやモデルカステンなんかを使っているので、このシャキっとしない樹脂製では納得出来ません。
そこで、遂に禁断の別売り可動キャタピラに手を出す。
もちろん、モデルカステンなんかにメルカバの履帯が有る訳ないので(笑)ウリフルのメタル・キャタピラを使うことになる。
今回、初めて使用したメタルキャタですが、以外と組み易い品でホイホイと連結していけます。
もっとも、メタルワイヤーの切り出し長さを指定してないのは不親切ですが(笑)
このキャタピラ、かなり足廻りに負担が掛かりそうな重さですが、かえってこれが実に良い弛み具合を生み出す訳でして・・・・
更に、模型自体もかなり重くなり(なにせ、砲塔はレジンですから)、重量感溢れる雰囲気を醸し出しています。
どうにか、車体も完成し、さて、サイドアーマーの取付&ディティールアップにでも掛かろうかと説明書を見ると、ここにもレジェンドの罠が!!
サイドアーマー支持架取付用にエッチングの板をキットのフェンダーステーの横に接着となっているが、これって、どう考えても実車ではステーを交換してるよな・・・・
ハイ!フェンダー及びフェンダーステーの全面改修決定の瞬間です(大泣)
どこまで続く泥濘ぞ・・・・

切った貼ったでフェンダーステーを大改修(殆ど自作)して、キット付属のレジン製サイドアーマー支持架を取り付ける。
もちろん、当初のエッチング板なんぞ、既に使える状態ではないので、即ジャンク箱行きである(泣)
支持架自体も取付方法がちょっと判明したので、そのように追加工作(笑)
既に、最初のお気楽なモデリングプランなどは何処かに消え去り、完全にガチンコ・フルディティールアップ勝負である。
前部サイドアーマーはそのまま使えたものの、中央部〜後部にいたるシュルッツェンは、レジンのパーツが歪みまくっていてプラ板で自作した方がてっとり早い。
ついでに、シュルッツェン・ステーもキットの物を諦めて(加工が大変)、アカデミーのメルカバMkUのステーを流用。(どうやら原形にしているようだ)
もう、この辺りになってくると、自作&流用大会の様相を呈してきてます(涙)
一通りのディティールアップ(ボルトの追加やら、手摺やフックの真鍮線交換やら、スジ彫り追加やらetc,etc)完了後にやっとレジンの増加装甲パーツの接着です。
この頃になってくると、ようやく形になってきたので、少し余裕が出てきました。
人間、余裕が出来ると、いらんことを考えるようで、写真集に載っていたマインローラー基部を装着したマガフ7aがえらく格好良かった為に、それを取り付ける事に決定(笑)
都合の良いことにレジンパーツの前面増加装甲に、その為の切り欠きが作られているので、その部分に装備させることとしてマインローラーを流用出来るキットを探す。(といっても、IDF関係のキットを出しているのはアカデミーくらいである)
希望としては、マガフ6のマインローラー装備型のキットなのだが、贅沢も言えないので同様のパーツが梱包されているメルカバMkUマインローラー装備をゲットして、流用する。(お大尽)
更に、興に乗ってマインローラー本体まで装備させてしまいました(核爆)
ここまで出来れば、後は楽しい塗装と荷物載せが待っているのみ!なのですが、ここでも問題があったりします(笑)
問題その1:テンコ盛り状態の装備品をどこから持ってくるのか?
問題その2:ホントのところ、IDFの車体色ってどんな色なの?
その1は、アカデミーの別売タンク・アクセサリーやらタミヤの連合軍装備品セットから使えそうな物をチョイスして使用するが、もちろん、テーパーがヌルイので逆テーパー部分はPカッターで彫り直す。(これが、けっこう重労働。なにせ、数が多いので・・・・)
IDF仕様のジェリ缶は、アキュリット・アーマーのレジンパーツに大量に入っていたので、こいつを使用。(いや、別に、アカデミーのインジェクションでも良かったんですけど、既に繋ぎ目消すのすらイヤになる位、大量に載せるので・・・・)
これ以外にも、牽引ロープやら予備転輪やらその他モロモロでゴテゴテとデコレートしたら、案の定、苦労した鉄ちゃん細工のバスケットは殆ど見えなくなりました(大泣)

その2は、運の良い事にMr.イスラエルの異名を持つ「shige」さんが、この間のイスラエル訪問(というか、アレは電波少年のノリだね)で、路上に落ちていたIDF車両のOVM止め金具を拾ってきたので、モノホンの車体色が判明しました。
まぁ、判ったところでスケールエフェクトを勘案すると、その通りの色合いでは塗装出来ない訳だけれど、思った以上にカーキっぽいオリーブグリーンでした(判らないだろうな)
そんなこんなで、どうにか基本塗装まで持ち込みましたが、実際はこれからが大変なわけでして・・・・
ドライブラシやらウェザリングやらを行うのは、もうちょっと後になりそうです。

完成までの出費
キット価格   14,000円くらい
ウリフル履帯   4,000円くらい
メルカバMkU  2,500円くらい
IDF戦車兵   1,000円くらい
車外装備品関係  1,000円×3個=3,000円くらい
M2重機+FAL 3,000円くらい
その他レジンパーツ(ジェリ缶やら車外装備品やら)
      合計で4,500円くらい
タミヤのケース  3,000円くらい

合計 35,000円(大汗)・・・・・・・マジかよ。 

で、これが完成画像。