HMX−13 セリオ(制服Ver)


コトブキヤ キャストキット

 友人に、なし崩し的に製作依頼された、かの有名な「To Heart」のキャラクターフィギュア(ロボ?)、HMK−13 セリオ を作ってみました。

 ここのところ、かなりガチンコ系スケールモデルの製作が続いて「萌え系」が不足しているので丁度良い気分転換にはなりましたが(手を抜いたという意味はないです)、久しくキャラクターフィギュアの製作をしていなかったので、けっこう手間取ったのも事実ではあります。
 ただ、コトブキヤのキットは全般的に成型状態が良好である上に、ガレージキットにありがちな気泡処理とか、除去出来ない離型剤とか、盛大に発生するパーツ接合部の段差処理などの問題が殆ど無い製品ですので、比較的サクサクと製作を進める事が出来るのは大変有り難いです。

 まず、パーツを充分に洗浄して離型剤を洗い流した後に、大まかなバリ取り(湯口処理)を行い、各パーツの接合状況を確認しています。
 今回は、特に問題なく接合出来そうなので、補強用の真鍮線(φ2mm)を使って各パーツを仮組して全体のバランスや合いを確認しました。

 再びバラして、今度は各パーツのパーティングラインの修正等を行いサフ吹き。
3回ほど、同じ工程を繰り返したら、ほぼ均一な表面に加工出来ましたので、捨て吹きのフラットホワイトをエアブラシで行い、更にパーツ表面の加工状態を確認。

 これも吹いてはペーパー(♯1000)をあてる。という作業を繰り返す事によって、ツルツルで真っ白なパーツを作ります。
この辺りは、カーモデルと全く同じ工程なので苦にはなりませんが、曲面ばっかりなので研ぎだしが面倒なのがフィギュアの特徴です。
 この工程まで終了したら、もう一度組み立ててバランスや接合部を最終確認。
問題なければ、いよいよ塗装にかかります。

 フィギュアの塗装は隠蔽力の弱い色から重ねていくのが普通ですので、最も隠蔽力の無いクリア塗料から吹き付けます。
さて、クリア塗料はどこに使っているのか?
 最近の流れとして、肌表現はクリア塗料を混色してエアブラシで白仕上げのパーツの上に吹き付けてグラデーションを表現するのが流行りのテクニックらしいので、私もそれに準じているのですが、塗装技術がヘボなのか、そんなに上手い具合に塗装が仕上がった事がありません(泣)

 それなりにグラデーションは出来ているようにも思えるけど、もうちょっと濃いめにグラデをかけた方が良いのかな。などと欲張った考えで手を加えると、大抵の場合、大失敗で終わってしまうので、少し物足りない程度で終わらせた方が結果的には綺麗に出来上がる事は、これまでの数々の失敗から学んでいるので、あまり冒険をしないのでいつも満足出来る仕上がりにはなりません。
 今回は、更にクリア塗料の調合をちょっと失敗しちゃったので、修正するのに大変苦労しました。(なにせ、白の上にクリア塗料での肌色表現なので、失敗して色合いが濃くなったら修正不可能ですから・・・・)
 とにかく、肌色が仕上がったら、あとはひたすらマスキング大会でパンツやら服やらをエアブラシで仕上げていきます。

 髪の毛は後ハメ式に改造したので、単体塗装で仕上げました。
グラデは、都合4段階+ハイライトで仕上げましたが、よく判りませんよね(笑)
 大量のマスキングテープを消費して塗装が仕上がったら、最後に肝心の顔の塗装です。

 私の場合はいつも最後に顔を描きます。
箱絵のイラストなどを参照して描いていきますが、私の場合は、そういう一発勝負な部分でもラッカー系でやります!
 もう緊張しまくりながらの作業となりますが、それくらいのプレッシャーを自分に与えた方が結果的に上手くいく場合が多いので、敢えて、ラッカー系です。

 筆は、フィギュア専用に買ってある1本1500円の高級(私にとっては)面相筆を文字通りの「筆おろし」してます。
そのうち筆先に痛みが出てきたら「戦車」用にリサイクルしますので高価な筆もたまには良いモノです。
 特になんのテクニックを使うわけでもなく、淡々と塗っていきますが、瞳のグラデに関してはエナメル系でブレンディングしながら塗っていきます。が、今回のフィギュアは瞳の光彩のみでハイライトが殆ど無いのでちょっと目線の表現に苦労しました。

 全ての塗装が完了したら、組み立てて最終的な色のバランスを確認して手直しを加えています。
今回は、肌色の仕上がりが今一歩だったので、クリア系でピンクをオーバースプレーして色調を整えました。
最終作業としてフラットクリアをエアブラシして艶を整えて、完成です。

で、これも友人宅にて余生を過ごしています。
そうそう、私は基本的には「製作依頼」は受けませんので、そこのところ、よろしく!