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ワークショップH
2004年11月21日(日)
09:30 - 10:30, 第2会議室
ワークショップH
造船とアスベスト
座長:三浦溥太郎、クラウディオ・ビアンチ

アメリカの造船所:大量アスベスト曝露と疾患の歴史
ジェームズ・フィット
白い肺協会(WLA)[アメリカ]

 アメリカ合衆国は、かつて外洋船舶建造の世界の指導的センターであった。1920年代から1980年代に、20を超す主要な造船所が数十万人の労働者を雇用していた。船舶建造においては、主として、鉄鋼とアスベストというふたつの物質が利用された。
 戦時中からの莫大な補助金や防衛予算によって、造船所は、もっとも管理が行き届き、工業的操業が行われていた産業のひとつであったとはいえ、アスベスト曝露が広範囲に及ぶ部署の労働者にとって致死的であったことが証明された。著者は、このアスベスト曝露による人的コストを見積もり、また、船舶建造における将来の有害物曝露を予防する手段を提案する。