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ワークショップF
2004年11月20日(土)
17:45 - 19:30, 第2会議室
ワークショップF
被災者・支援組織
座長:植草和則、カイル・センテス

アスベスト疾患が患者・家族にもたらす心理・社会的影響
ミシェル・オリヴィア・ハックス・フィット
白い肺協会(WLA)[アメリカ]

 被災者とその家族に及ぼすアスベスト疾病の心理社会的影響は、アスベスト曝露の悲劇を映し出す。アメリカでは、医療の予算が大幅に削減され、行政的及び司法的手段を通じての給付もあてにできないので、アスベスト被災者らは、常に精神面でもそして肉体面でも、権利を剥奪され続けている。アスベスト疾患の道筋を図示することは難しい。
 被災者の健康と社会及び家族生活の一員としての役目を果たす能力は、振り子のように高く低く揺れ動く。日常生活動作(ADL)能力が予測できないことは、被災者とその家族に大きなストレスを引き起こす。このストレスは、アスベストによって引き起こされる精神的及び肉体的健康の問題を悪化させる。生き残る技術を得るためには、被災者のアドヴォカシー団体を基礎とした、チームによるアプローチが必要である。