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ワークショップF
2004年11月20日(土)
17:45 - 19:30, 第2会議室
ワークショップF
被災者・支援組織
座長:植草和則、カイル・センテス

ブラジルのアスベスト・マフィアに対抗して:最後の闘い
フェルナンダ・ギアナージ
労働安全衛生監督官, アスベスト曝露者協会[ブラジル]


スライド1―はじめに
スライド2―エターニト社は2004年8月、2,500人の被災者に対して、以下の支払い(約1億6,000万USドル)を命じる判決を受けた。@損害の程度により、1級―胸膜プラークを含む―(0.5最低全国賃金)から4級(4最低全国賃金)―1.0最低賃金は月約90USドル―の年金、A損害の程度により1級から4級―50〜300最低賃金の「慰謝料」、B支払いに当たって考慮されるべき日付(時効)は、被災者がその疾病について知った日、C判決のもとでアスベスト曝露者が受ける治療費。
この判決に対して、エターニトはブラジル・アスベスト研究所(カナダ・アスベスト研究所の地方支部)の支援を受けながら、大金(130万USドルの経費)をはたいたキャンペーンを開始した。
スライド3―素早い反応―2004年10月7日 攻撃的なメディア・キャンペーン。次のようなスローガンを掲げた。
スライド4、5、6―「これらの真実は二面性を持ってはいない:ブラジルのアスベストは2万人の雇用を生み出している。」
スライド7―「真実は以下のとおり:ブラジルにおけるアスベストの生産と利用は、ILOの規則/条約を尊重している。クリソタイル・アスベスト―生命を尊重し、ブラジルの開発に貢献している」
スライド8―「真実はただひとつ:クリソタイル・アスベストはブラジルの人々の住居の安上がりな解決策である」
ブラジルのクリソタイル・アスベストは、ヨーロッパやアメリカとは種類も使用方法も異なっており、国家にとっての最も重要な鉱物のひとつである。
スライド9―われわれの応答―2004年10月11日 CONARに対する告発。ABREAは、「虚偽広告」であり、消費者を誤らさせようとしているとして、ブラジル広告規制委員会に対して告発した。
スライド10―戦争
 2004年10月25日―CONARは、ラジオ、テレビ、新聞、雑誌、屋外での広告を停止させる。
 2004年10月26日―クリソタイル研究所は、不服申し立て。
 2004年10月27日―CONARは決定を変更せず。
 2004年10月28日―クリソタイル研究所は、緊急事項として民事裁判所に提訴。
 2004年10月29日―民事裁判所は、訴えを認めず、禁止を維持。
 2004年11月5日―クリソタイル研究所は、そのスローガンをイメージ・キャンペーンに転換。
 2004年11月10日―雑誌やテレビで特集を組む新たなプロパガンダ。
スライド11―「ブラジルにおけるクリソタイル・アスベストの責任ある使用のためのブラジル・クリソタイル研究所の技術と情報」
スライド12―裁判と判決―2004年11月18日 ABREAの弁護士Dr. Shigueru SumidaからのFAX。フェルナンダ:「われわれは勝った。全員一致の決定。クリソタイル研究所は明確に禁じられる」。「彼らは助言者を束ねてCONARの決定を覆すためにやってきたが、ひとりの裁判官も彼らの見解を受け入れなかった」。「ここでしばらく休んで、われわれにも時間を与えてほしい。東京を楽しんでほしい。休息をとるよう努力して、素晴らしい日本文化を知ってほしい」。
スライド13―もうひとつの闘い:彼らの闘いであって…われわれのではない…。元同盟者で、いまや反対側??? サンゴバン×エターニト???…これはブラジルで最も重要な新聞のひとつに掲載されたもので、次のように言っている。「マスメディアとして:アスベストに対してNOと言うべきである」
スライド14―ABREAのその他の取り組み
 1) アスベストは既に3つの州で禁止された。(リオデジャネイロ、リオグランデドスル、ペルナンンブコ)
 2) 2つ州の法律が最高裁で違憲であると差し戻された。
 3) 15の州がアスベスト禁止の法案を採択した。
 4) 70以上の法案が下院で審議待ちである。
 5) 全国で公聴会が開催される予定である。
スライド15―世界的行動の提案。
 われわれは、アスベスト被災者を代表して、医師たちに対して、非悪性のアスベスト関連疾患に関して「良性」または「曝露指標」という概念を使わないという医学的コンセンサスを要求する。
スライド16―世界的行動の提案。
 われわれは、アスベスト被災者を代表して、すべてのアスベスト禁止の同盟者たちに対して、ブラジルのヴァリグ航空に抗議の手紙を書くよう要請する。イギリス、デンマーク、オランダ、ドイツ、イタリア、スペイン、ポルトガル、日本、フランス、チリ、アルゼンチン、ウルグアイ、南アフリカ等のすでにアスベスト禁止を決定した国へのフライトの国際線機内誌(2004年11/12月号)に、アスベストを擁護する広告を載せていることに抗議してほしい。