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ワークショップE
2004年11月20日(土)
13:30 - 15:30, 第2会議室
ワークショップE
疫学・公衆衛生・予防
座長:グンナー・ヒラーダル、井内康輝

女性の健康と環境曝露:パキスタン・ノースウエストフロンティア州マルダン地区サリ・キリにおける中古船舶からのアスベスト・リスク
ノア・ジーハン1、ファジア・ラザ2、モハメンド・ナシルカーン3
1ペシャワール大学環境科学部[パキスタン]
2カイバー技術病院、ペシャワール[パキスタン]
3統合研究開発機構[パキスタン]



 女性の生存は、持続可能な計画と管理に密接に関連している。女性は一番最初に防御されるべきものである。女性はしばしば、傍職業的曝露によって引き起こされる環境リスクに最も脆弱である。女性に対する環境的な攻撃によって取り返しのつかないダメージが生じることを示す強い証拠がある。女性の傍職業的曝露の強さはまだ正当に認識されておらず、広い範囲で特性がわかっていない。総じてパキスタンにおいては、とくにノースウェストフロンティア州では、この問題に関する当局の措置と公衆の認識が十分ではない。
 この研究の間、マルダン地区ダギ・キリにあるアスベスト板裁断工場が事例研究として選ばれた。ダギ・キリの裁断工場から及び近隣の村サライ・キリから、2つの大気サンプルが、裁断工場及び近隣での空気中に浮遊するアスベスト繊維のレベルを測定するために収集された。X線回析(XRD)、偏光顕微鏡、及び、走査電子顕微鏡が定量的及び定性的分析を行うために使用された。その結果、空気中の浮遊アスベスト繊維濃度は、サライ・キリの方が裁断工場より高いことがわかった。曝露限界は、国際的に許容されている空気中の浮遊アスベスト粉じん曝露限界より1,000倍高かったが、そのことはこれらのアスベスト繊維が裁断工場から生じて、近隣に移動していることを証明している。
 これらのサンプルの結果を確認した後、アスベストの近くに住んでいる女性と子ども、とくに女性とその地域に浮遊するアスベスト繊維が及ぼす潜在的なリスクとの関係を見出すために詳細な調査が実施された。2世帯でほとんど一人の割合で、女性が肺がんを含む様々な肺の病気に罹っていることが判明した。

キーワード:女性、健康リスク、アスベスト