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ワークショップD
2004年11月20日(土)
11:10 - 12:30, 第2会議室
ワークショップD
アスベスト訴訟
座長:古川武志、バリー・キャッスルマン

アスベスト家庭曝露災害損害賠償請求事件
村上博子
全労協全国一般東京労働組合日本エタニットパイプ分会[日本]


 2004年3月25日、東京地裁で敗訴しました。提訴より3年3ヶ月目の結果です。地裁は、証人を一人も立てない会社の主張を容れ、中皮腫の病名を認めず、仮にそうだとしたところで被害は予見不可能であると判断しました。現在控訴審係属中です。この先、仮に敗訴が確定するようなことになると、中皮腫の病理標本は永久標本として200年後も残りますが、このことをどうするのでしょうか。おりしもの、この世界アスベスト東京会議で考えていただきたいのです。当該併存少数労働組合はこの訴訟を支援しつつ、できるだけ波及効果の大きな解決を図りたいところです。どれだけの人が、闇から闇に葬り去られてきたことでしょうか。日本で初めてのアスベスト公害裁判(=労働者でない・一番身近な家族の)として、アスベストの特質からしておこるべくしておこった裁判なのであり、これで最後であってほしいものです。私たちは、その有害性をまったく知らされずにアスベストを取り扱わされてきました。そして多くのアスベスト労災を出しました。資本の緊急の引き上げによるアスベスト管製造中止で、多くの整理解雇者を出し企業内労働組合は解散の事態となり、闘う力は大きくそがれました。殺人のあるところ、職業病療養中解雇、労災申請代理人組合攻撃、活動抹殺の二重の労働基準法違反、不当労働行為がありました。多くの闘いを教えていただき、ご支援をお願いするしだいです。