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ワークショップB
2004年11月19日(金)
17:45 - 19:30, 第2会議室
ワークショップB
建設とアスベスト
座長:外山尚紀、アンダース・エングルンド

全建総連東京都連合会のじん肺・アスベスト対策の取り組み
渡邊守光、堀井晶
全国建設労働組合総連合東京都連合会安全対策委員会[日本]


 全国建設労働組合総連合東京都連合会は、建設・住宅産業にたずさわる大工・左官などの建設労働者・一人親方等の職能別労働組合で、現在、都内の15組合・約14万3千人で組織されています。
 全建総連東京都連のじん肺・アスベスト関連疾病の労災認定を求める取り組みでは、健診時のレントゲン写真を専門医に再読影してもらったり、組合が創設した建設国民健康保険組合のレセプトチェックなどを通じて、職業病の可能性の高いと思われる組合員を探し出し、労災認定へとつなげています。
 また、労災認定による事後的な補償・救済と併せて、粉塵・アスベストを発生させる建設現場そのものを改善させていくことも重要と考えています。粉塵・アスベスト対策がほとんど取られていないのが日本の建設現場(解体工事・改修工事を含めて)の実態であり、大手ゼネコン・住宅企業に対して現場の実情も突きつけながら、改善を図るよう強く要求しています。
 また、この間、建設労働者自らの手で、自らの働く現場の改善を追求していくために「組合員参加型の現場改善運動」を提起し、「現場改善キット」などの道具を作成して、多くの組合員の現場改善運動への参加を促してきました。この運動を広げていくことで、建設現場の安全面での改善にとどまらず、衛生・環境対策面での改善や、その結果としての生産性向上にもつなげていくことを目標としています。