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ワークショップA
2004年11月19日(金)
14:30 - 16:00, 第2会議室
ワークショップA
アジア・ネットワーク: 目標と行動
座長: 古谷杉郎、ツシャ・カンジョシ

台湾におけるアスベスト問題の現状
ホ・クアンワン
台湾労災被害者協会(TAVOI)[台湾]


 1980年代に、アスベスト産業のために、たくさんのアメリカ人労働者が腹膜の癌やアスベスト肺、肺癌に罹った。アメリカ政府はアスベストに対する曝露基準をより厳しく改正し、そのことは、アスベスト製造会社が開発途上国への工場進出の道を探る結果をもたらした。当時、台湾にはアスベスト製造に対する規制は何もなかったため、数多くのアスベスト製造工場がアメリカから移転してきた。それによって、工場や周辺への環境汚染だけでなく、労働者や周辺の居住者の健康に深刻な危害が及ぶにいたった。90年代に向かい、台湾がアスベスト工場の操業や管理に関する規制を改正したため、大多数のアスベスト工場は中国本土やベトナム、タイなどの他の場所に移っていった。しかし、アスベストは依然として多くの工場で違法に使用され続け、さらに、建材の原料にアスベストの使用をやめさせるための禁止は全く行われなかった。多くの労働者ですら、毎日彼らが扱っているものがいかに危険なものであるかということを知っていない。
 アスベストはすでに確実にアスベスト肺という病気の原因になるということが確認されており、アスベストは台湾で広く使用されているものの、現在の台湾における認定者はほとんどわずかにすぎない。職業的な疾患ですらも、医師はなぜ彼が、20年以上もの間、アスベスト肺の症例にあたるという診断が下されなかったのかということを疑問に感じている。  理由は何か?私たちは次の点について討議したい。
  1. 台湾におけるアスベスト産業の現状と労働者の置かれている状況
  2. 現在のアスベストに関する行政の政策と法規制
  3. 現在の職業病に対する医療サービス体制