2004年11月19日(金)12:30 - 18:30, 第3会議室(16:00-17:00 質疑応答時間) 2004年11月20日(土)09:30 - 18:30, 第3会議室(16:00-17:00 質疑応答時間) 2004年11月21日(日)09:30 - 12:30, 第3会議室 ポスター・セッション イワンチカ・トロシック 医学研究・労働衛生研究所[クロアチア] 近年、アスベスト使用とアスベスト含有物質の製造に起因するリスクをなくすために、共同の取り組みが世界的に行われている。アスベスト関連の健康へ危険性についての懸念の急速な高まりを反映して、欧州連合におけるアスベスト使用は2005年には完全に禁止されこととなっている。今日、アスベスト・リスクとその発展途上国への移転の脅威に対する一致協力した行動が緊急に求められている。 現在、1960年代または1970年代に建設されたヨーロッパの建物は、最初の改修時期に来ているが、それらのほとんどはアスベストを含んでいる。多くの場合、アスベストの存在は、改修工事を開始した後に発見されている。さらに、アスベストはすでに禁止されたと一般には信じられているが、この危険な物質はいまだに様々な製品中に加えられている。アスベスト含有物質が公共及び商業用建築物、プラント及び機器中にどの程度存在するかの評価は、アスベスト関連の健康ハザーズの予防において決定的に重要な方向性を与える。 このような状況の下で、選択された46種の建材が、イギリス安全衛生庁(HSE)の適正アスベスト含有物質分析法MDHS 77を用いて分析された。分析は、偏光顕微鏡、調査サンプル、及び、必要となる高い分散作用を持つ液体によって行われた。46種の物質のうち、30物質はアスベスト含有であると判定された。22物質がクリソタイル、5物質がクロシドライト、13物質がアモサイト、1物質がアンソフィライトをそれぞれ含んでおり、一方、アクティノライト及びトレモライトは検査されたどの物質にも含まれていなかった。少なからぬケースで、複数の種類のアスベストがひとつの物質の中で検出された。検査されたアスベスト含有物質のうち、8物質が2種類、3物質が3種類のアスベストをそれぞれ含有していた。アスベスト含有物質の効果的なモニタリングは、アスベスト管理のよい実践例となるのみならず、そのようなアスベスト製品とアスベスト代替品の国際的なデータバンクを築くことに対して、価値ある寄与をする。 |